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神村学園の司令塔・田畑は後半試合を支配も、前半の出来を反省。1試合を通して活躍する選手に

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神村学園高の司令塔、MF田畑拓武

[5.26 全国高校総体鹿児島県予選準決勝 神村学園高3-0 鹿児島高 鹿児島県立サッカー・ラグビー場A]

「自分の見る範囲が少なくなっている。準備が足りないです」。神村学園高の有村圭一郎監督は話題が司令塔のMF田畑拓武(3年)に及ぶと、厳しい口調で指摘していた。

 後半はダブルボランチでコンビを組んだMF原田啓史(3年)とともに試合を支配するかのようなパフォーマンス。パスを左右に捌きながら、前方にスペースがあれば何度もドリブルで割って入っていった。あと1人かわせばというところでボールを引っ掛けられて決定打を打ち込むことはできなかったが、相手にとって怖い存在になっていたことは間違いない。

 だが、前半は横へパスをさばくだけのボランチになってしまっていた。本人は「相手のギャップにポジショニングが取れていなかった」と反省。ポジショニングが悪かったことによって視野が狭くなってしまい、縦パスをつけたり、スペースをドリブルで突くことができなかった。

「ドリブルもしながらパスも選択できれば相手も嫌がるかなと。ドリブルしながら(高橋)大悟とか原田とか山中を見ながらプレーしました」と振り返る後半は左CKから3点目をアシストするなど、確かに高いレベルのプレーを続けていた。だが、2月の九州新人戦で知名度を上げ、大学関係者たちも高評価する存在となったボランチはまだ70分間だったり、90分間好プレーを続けることができておらず、本人もその点を課題に挙げていた。

「決定的な仕事を、と有村先生から言われている。高橋へのスルーパスだったり、個人でも打開できるように練習するべきだなと思いました」。試合に入る準備からより意識を高めて立ち上がりから試合を通してハイレベルなプレーを続けること、そして試合を決めるような仕事をして、チームを目標の全国ベスト4以上まで引き上げる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017


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