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CL逃したアーセナルが意地の1冠!!宿敵チェルシー撃破で史上最多13度目のFA杯制覇

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今季初先発となったペア・メルテザッカーが優勝カップを掲げる

[5.27 FA杯決勝 アーセナル2-1チェルシー]

 FA杯(国内杯)は27日、ウェンブリースタジアムで決勝戦が行われ、アーセナルチェルシーが激突。伝統の“ビッグロンドン・ダービー”は、2-1がアーセナルで勝利し、2年ぶり13度目のFA杯優勝を飾った。

 来季のチャンピオンズリーグ(欧州CL)出場権を逃したアーセナル。3-4-2-1のシステムを採用し、キーパーにはGKダビド・オスピナが起用する。3バックの中央にDFペア・メルテザッカー、両脇にDFロブ・ホールディングとDFナチョ・モンレアルを入れ、中盤は右からDFエクトル・ベジェリン、MFアーロン・ラムジー、MFグラニト・ジャカ、MFアレックス・オクスレイド・チェンバレンと並べた。シャドーにはFWアレクシス・サンチェスとMFメスト・エジル、FWダニー・ウェルベックが1トップを務める。

 プレミア王者のチェルシーは、“不動の11人”を起用。3-4-3でGKティボー・クルトワ、3バックはDFガリー・ケーヒル、DFダビド・ルイス、DFセサル・アスピリクエタ。中盤の真ん中にMFエンゴロ・カンテとMFネマニャ・マティッチ、右にMFビクター・モーゼス、左にMFマルコス・アロンソと並べ、前線は右からFWペドロ・ロドリゲス、FWジエゴ・コスタ、MFエデン・アザールが入った。なお、この試合がチェルシーでのラストマッチとなるDFジョン・テリーはベンチスタートとなった。

 決勝戦で実現した伝統のダービーマッチは開始早々に試合が動いた。アーセナルは前半4分、ラムジーのパスを受けたサンチェスがゴール前に浮き球パスを送る。これはD・ルイスにクリアされたが、サンチェスが胸で受けて一気に裏に抜け出し、右足でゴールネットを揺らす。オフサイドポジションにいたラムジーが関与したに見えたが、得点が認められ、アーセナルが先制に成功した。

 これで完全に主導権を握ったアーセナルは前半14分、ウェルベックからパスを受けたサンチェスが無回転ミドルを放つが、これはクロスバー上。15分には、サンチェスとのワンツーでPA右深くまで侵入したエジルがシュートもライン上でケーヒルにクリアされてしまう。攻撃の手を緩めないアーセナルは19分、エジルの右CKからウェルベックのヘディングシュートが左ポストを直撃。これに詰めたラムジーが体で押し込もうとしたが、これもポストに阻まれた。

 なかなか攻撃の形を作れないチェルシーは前半28分、ハーフェーライン付近からペドロが相手の裏にロングパスを送り、ホールディングと体を入れ替えたD・コスタが右足シュートを放つが、飛び出したGKオスピナがファインセーブ。39分には、ドリブルで仕掛けたアザールのラストパスをPA内で受けたペドロが右足を振り抜くが、枠上に外れてしまい、チャンスを逃した。

 アーセナルの鋭いカウンターを警戒しつつも、果敢にゴールを狙っていくチェルシー。1点を追う後半4分、カンテが右足で放ったミドルシュートが相手に当たってコースが変わるが、GKオスピナに対応されてしまう。14分には、モーゼスのパスを受けたペドロがペナルティーアーク手前から右足を振り抜くも、シュートはゴール左に逸れていった。

 リズムを変えたいチェルシーは後半16分、マティッチを下げてMFセスク・ファブレガスを入れる。しかし23分にモーゼスがシミュレーションを取られ、この日2枚目のイエローカードで退場。数的不利に陥り、27分にはペドロに代えてMFウィリアンをピッチに送り出す。すると23分、D・ルイスが高い位置でボール奪取すると、ウィリアンが上げたクロスをD・コスタが胸トラップから右足ボレーをゴール左に決め、1-1。1人少ないチェルシーが試合を振り出しに戻した。

 しかしアーセナルも黙っていない。後半33分にウェルベックに代えてFWオリビエ・ジルを入れると、直後に勝ち越しに成功する。34分、ジルが左サイド深い位置からクロスを供給すると、ゴール前に走り込んだラムジーがヘッドで合わせ、2-1。アーセナルが再びリードを奪った。

 数的不利を感じさせないチェルシーは後半40分、D・コスタが胸トラップから右足シュートを放つが、至近距離でGKオスピナに止められてしまう。41分にはアーセナルに決定機。カウンターからエジルがドリブルでPA内に侵入し、相手をかわして左足を振り抜く。決まればダメ押しの一発となったが、右ポストに嫌われ、こちらもチャンスを逃した。

 後半43分にはD・コスタに代えてFWミキー・バチュアイを入れ、最後のチャンスにかけたチェルシーだが、アーセナルの守備を崩すことができず、1-2のままタイムアップ。無冠の可能性もあったアーセナルが、アーセン・ベンゲル監督の去就問題に揺れる中、FA杯単独トップとなる13回目の優勝をもぎ取った。

 なおこの結果、来季の開幕をつげるFAコミュニティーシールド(リーグ王者vsFA杯王者)も同カードとなることが決まった。


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