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衝撃ボレーの代償で右足首捻挫も…乾は代表離脱を否定「多少痛くてもやる」

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約2年2か月ぶりの代表復帰となったMF乾貴士

 6月7日のキリンチャレンジ杯・シリア戦(味スタ)、同13日のW杯アジア最終予選・イラク戦(テヘラン)に向けた日本代表合宿が28日、千葉県内で海外組のみでスタートした。合宿初日のトレーニングにはA代表初選出のMF加藤恒平(PECベロエ・スタラ・ザゴラ)のほか、FW岡崎慎司(レスター・シティ)、FW久保裕也(ゲント)、FW乾貴士(エイバル)、FW浅野拓磨(シュツットガルト)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、DF酒井高徳(ハンブルガーSV)、DF吉田麻也(サウサンプトン)、GK川島永嗣(メス)の9人が参加。右足首痛を抱える乾の状態が不確実だったため、バックアップメンバーのFW宇佐美貴史(アウクスブルク)も急きょ加わり、一緒に汗を流した。

 バルセロナ相手に衝撃の2ゴールを決めた21日のリーガ・エスパニョーラ最終節で右足首を捻挫したという乾。ハリルホジッチ監督は25日のメンバー発表会見で「もしできないのであれば他の選手を呼ぶだけ」と、ケガの状況によってはメンバーの入れ替えも示唆していたが、乾自身はこの日、フルメニューを消化し、問題なしをアピールした。

 バルセロナ戦の後半16分に左足ハーフボレーで2点目を決めた際、着地で右足首をひねった。「そのときは分からなかったけど、そのあと走っていたら痛かった」。帰国後、病院で検査を受けたが、「ただの捻挫」。前日27日にも古巣C大阪のトレーナーと一緒にトレーニングをこなしたそうで、「問題なくできているし、多少痛くてもやるだけ」と、離脱の可能性を否定した。

 日本代表自体がハリルジャパン初陣となった15年3月以来、約2年2か月ぶり。「楽しみだったし、久しぶりに会う選手もいる。一緒にやれるのはうれしいし、喜びを噛み締めながら、しっかり勝てるようにやっていきたい」と、本格始動が待ち遠しい様子だった。

 練習前には通訳を介してハリルホジッチ監督と話し込む姿もあった。右足首の状態を聞かれたほか、「代表での役割とスペインのサッカーでは異なるところがあるのでそこの話」。ポジションはクラブと同じ左サイドでの起用が濃厚だが、「クラブでは足下で受けることが多い。そこから仕掛けたり、サイドバックとのコンビネーションが求められている。でも、こっち(代表)では裏を狙って、ゴールを狙うことが重要になる」と、頭の中を切り替えた。

 その意味でもクロスに対して逆サイドから走り込み、左足ボレーで得点を決めたバルセロナ戦のゴールは代表にもつながりそうだ。「ああいうところは狙っていかないといけないし、そういう場面を増やせれば得点にもつながっていくと思う」。あらためてバルセロナ戦の2ゴールを振り返り、「点を取ったらシーンとなったので変な感じだった」と笑った乾。イラク戦でも中東の観衆を黙らせるゴールを決めたいところだ。

(取材・文 西山紘平)

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