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代表合流の本田、注目の去就に言及「日本という選択肢は考えてない」

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日本代表に合流したFW本田圭佑

 6月7日のキリンチャレンジ杯・シリア戦(味スタ)、同13日のW杯アジア最終予選・イラク戦(テヘラン)に向けて合宿中の日本代表は1日、千葉県内で午前と午後の2部練習を行った。この日の午後練習からFW本田圭佑(ミラン)が新たに合流。右足首痛を抱えるFW乾貴士は午前練習はこなしたものの午後は宿舎で治療に専念し、午後練習には本田のほか、FW岡崎慎司、FW大迫勇也、FW原口元気、FW久保裕也、FW乾貴士、FW浅野拓磨、MF加藤恒平、DF酒井宏樹、DF酒井高徳、DF吉田麻也、GK川島永嗣にバックアップメンバーのFW宇佐美貴史を加えた計12人が参加した。

 今季のセリエAは8試合の出場(うち先発2試合)にとどまった本田だが、5月21日のボローニャ戦(3-0)に途中出場すると、鮮やかな直接FKで462日ぶりとなるゴールを決めた。続く同28日のカリアリ戦はキャプテンマークを巻いて先発し、最終節にして今季初めてフル出場した。

 とはいえ、シーズンを通して苦しい時期が続き、「コンディション的には問題ないけど、感覚的なものはやってみないと分からない。そこは変わらない」と、代表戦に臨む状況としてはこれまでと大差がないことを認める。合流初日のトレーニングを終え、「気候もいいし、調整しやすいと思う」と、汗を拭った。

 練習後の取材対応では今オフの去就に関する質問が相次いだ。すでに今季限りで契約が満了するミランからの退団を明らかにしており、注目の移籍先にはスペインやイングランドのほか、アメリカ、中国など数々の候補が取り沙汰されている。その中にはJリーグ復帰の可能性を報じるメディアもあったが、日本復帰については「正直、日本という選択肢は考えてない」と明言した。

「悪く取らないでくださいね」と前置きしたうえで、「日本は僕がいなくてもがんばっている選手がたくさんいる。日本ではちょっと窮屈で、2mの男と喧嘩したい日本人もいる。そういう選手もいないといけないと思っているし、役割分担は職種に関わらず大事だと思う」と、率直な胸の内を語った。

 日本という選択肢は排除した本田だが、それ以外に関しては「あんまり絞っていない。幅は広めに、頭の中は柔軟にしている。どんな話も聞いてみようという心構えでいる」と、あらゆる可能性を考慮に入れる考えを示した。

「移籍が決まっていない時点で、納得いくクラブからオファーが来ていないということ。のんびりと移籍先をテーブルに乗せて選べたら」というスタンスを示し、欧州以外の選択肢についても「基本的にオープンマインド。冬もしっかり検討したし、とりあえず話してみたい。どこから(オファーが)来ても、閉じているわけではない」と含みを持たせた。

 そのうえで移籍先を決める基準について「試合に出ることを優先して移籍したことは過去にない。刺激的なところに挑戦心を持って行っている。面白くて、自分が行きたいと思えるクラブであることが大事」と指摘。「同じルーティンは好きじゃない。環境というか、未開の地がいい。自分が知らないエリアに行くのが好き。自分の考え方から来るあらゆる好奇心が一言で言えば『刺激』に近い」と、持論を展開した。

(取材・文 西山紘平)

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