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[MOM2133]綾羽MF武村大夢(3年)_1G1A!足元勝負のボランチから運動量武器のフィニッシャーへ

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綾羽高MF武村大夢は1ゴール1アシストの活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.1 全国高校総体滋賀県予選準決勝 比叡山高0-2 綾羽高 布引]

 2連覇を狙う綾羽高が決勝進出。勝利に大きく貢献したのが元ボランチのアタッカー、MF武村大夢(3年)だった。

 前半25分、左サイドへ抜け出してMF藤田昂陽(3年)のスルーパスを引き出すと、エンドラインギリギリの位置から左足でクロスボール。これをMF小西謙太朗主将(3年)が頭で合わせて先制点を奪った。

「(藤田)昂陽が中に入ってきて相手もついてきたので、(トップ下の)僕がサイドに流れたらフリーになるかなと思ってサイドに行ったらフリーになったんでそこは良かったです。そして昂陽がいいボール出してくれた。僕も自主練で左足を練習しているんで上手く上げることができました」

先制アシストのシーンをそう振り返った武村は後半27分にもFW古賀郁也(3年)が競ってこぼれたボールにいち早く反応。シュートブロックされながらも気迫でゴールへとねじ込んで2点目を挙げた。

 元々は足元が武器のボランチで細かいパス回しを得意としてきた。だが、トップチームに食い込むことができず、2年時の選手権予選もスタンドで応援していた。そのMFは新チームになってからアタッカーのポジションへ。このコンバートが持ち味を発揮するきっかけとなった。

「ボランチやったらボク身体小さくてキック力もなくて展開もできなかった。でもゴールへ向かう闘争心というか、そういう部分は持ち味でゴールに向かうことが好き」という武村は新たなポジションで躍動。この日は「こういう舞台初めてなんで緊張もした」という準決勝の舞台で緊張してしまい、後半に珍しく足を攣らせてしまったが、スペースを突く動きを繰り返し、チームを勝利へ導くゴールも決めた。

 高校生活最後の1年。「ホンマに悔いが残らないように」とサッカーに対する考えを変え、甘さを取り除いてきた。岸本幸二監督も「ボランチで動かない子だったけれど、生きる道を見つけて頑張ってくれている。3年生になって凄く成長した」と評する武村が近江高との決勝でもゴールを破って全国出場を決める。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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