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香川に祝勝気分なし、清武・森重ら落選で「どの選手にも入れ替わりがある」

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日本代表に合流したMF香川真司(左)とDF長友佑都

 7日のキリンチャレンジ杯・シリア戦(味スタ)、13日のW杯アジア最終予選・イラク戦(テヘラン)に向けて合宿中の日本代表は2日、千葉県内で午前と午後の2部練習を行った。この日の午前練習からMF香川真司(ドルトムント)、DF長友佑都(インテル)が合流。合宿6日目で海外組14人がそろい、午後練習ではバックアップメンバーのFW宇佐美貴史を含めた15選手で調整した。

 祝勝気分はドイツに置いてきた。5月27日のDFBポカール(ドイツ国内杯)決勝でフランクフルトを2-1で下し、5年ぶり4度目の優勝を飾ったドルトムント。シーズン最終戦で有終の美を飾り、香川もフル出場で自身2度目のポカール優勝に貢献した。

「決勝は非常にうれしかった。でも、自分の中では切り替わっている。あの話は忘れて、次に向かって進みたい」。日本の背番号10は優勝の余韻に浸ることなく、「次はまったくの別物」とイラク戦を見据える。

 ドルトムントはポカール優勝の3日後、トーマス・トゥヘル監督の解任を発表。2シーズンをともに過ごした指揮官の退任について「自分の口から総括するのは難しい。チームが決めたこと」と慎重に言葉を選びながらも、「監督から学ぶこともたくさんあったし、悔しい部分もたくさんあった。そういうのを与えてくれたことはいい経験になったし、いい2年間だった」と振り返った。

 何よりも視線は前を向いている。中立地のテヘランで開催されるイラク戦に向け、「ピッチも悪いし、暑さもある」と警戒する一方、アウェーで行われた3月23日のUAE戦(2-0)を引き合いに「苦しい中、戦って勝ち切った。そこを自信に、この試合も乗り越えたい」と意気込んだ。

 今回のメンバー発表ではMF清武弘嗣、DF森重真人、GK西川周作ら常連組が外れるサプライズもあった。「どの選手にも入れ替わりがあるということ」。そう表情を引き締める香川は「今回はキヨ(清武)やモリゲ(森重)という形だったけど、みんなが危機感を持ってやらないといけない。それが監督がみんなに届けたいメッセージだと思う」と、ハリルホジッチ監督の意図をくみ取った。

(取材・文 西山紘平)

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