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「今まで訳の分からない言葉ばかりだったので…」初代表の加藤、日本語での練習は「新鮮」

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初代表で持ち味を発揮するMF加藤恒平

 日本代表合宿が6日目を迎え、A代表初選出のMF加藤恒平(ベロエ・スタラ・ザゴラ)もすっかりチームに溶け込み、フル代表のレベルでも「通用する部分はある」と手応えをつかんでいる。

「すべての練習において学ぶことが多い。それに萎縮するわけではなく、やってきたことをしっかり出せている感覚がある」。ハーフコートでの7対7のミニゲームでは“代表初ゴール”も奪い、仲間から祝福を受けた。「ポジションはボランチだけど、チャンスがあれば前に抜け出して、ゴール前のチャンスに絡むのが僕のスタイル」と、自身の持ち味を発揮した。

 この日から代表合宿に合流したDF長友佑都と激しく競り合う場面もあり、デュエルの強さも見せつけた。長友は加藤について「僕もエリートではなく、雑草魂でここまで来た。似ている部分もある」と印象を語ったが、加藤自身も「いろんなことを聞きたい」と意識する部分があるようだ。

「長友選手のキャリアは知っているし、辛い思いをして今の位置まで来ているのはすごく尊敬する部分。僕自身もいろんな経験をしてきた。辛いことのほうが多くて、それを乗り越えて今ここに来られた。辛さの数や質は同じではないけど、同じように這い上がってきた」
 
 ハリルホジッチ監督は「ボールを奪う人という役割」で加藤を抜擢。この役割についても「海外でプレーしていると戦術よりも個。どれだけ自分のところで取れるかが評価されるところ。海外の良さは残しつつ、日本の良さ、組織的に奪うところは時間をかけてコミュニケーションを取っていきたい」と、貪欲に語った。

 13年夏からモンテネグロ、ポーランド、そしてブルガリアと東欧でプレーを続けている加藤は日本語での練習について「新鮮ですね」と笑顔。「今まで訳の分からない言葉ばかりだったので、日本語で監督の説明を聞けて、日本語で選手と話せるのはストレスなくやれます」と表情を緩ませた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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