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[MOM2136]富山一DF中田青(2年)_先制ヘッド決めたDFは“脅威の”ロングスローでアシストも

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前半16分、富山一高DF中田青(2番)が先制ヘッド

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.4全国高校総体富山県予選決勝 富山一高 4—0 水橋高 高岡スポーツコア]

 前半16分、富山一高はMF小森颯(3年)の右CKを中央へ飛び込んだDF中田青(2年)が先制ヘッド。先発唯一の2年生は「ボールが良かったので触ったら入りました。苦しい時間帯で点取れてチームも楽になったので良かったです」と微笑んだ。

 3バックの左DFとして先発した中田は得意の左足で前線へボールを入れてFW坪井清志郎(3年)の2点目も演出。腸骨の負傷から今大会準決勝で復帰したばかりの中田は激しいタックルがファウルになるシーンもあったが、身体を張った守りでも存在感を示していた。

 そして、何より印象的だったのが、ロングスローだ。一見、飛び抜けた筋力があるようには映らない身体だが、肩の柔らかさなどを活かして小学生時代から放っているというロングスローはゴールエリアにまで到達した。

 序盤から再三ロングスローを投げ込んで決定的なシーンも作り出していた中田は後半28分に左ロングスローをニアサイドのMF前田拓哉(3年)の頭にダイレクトで通して4点目のゴールをアシスト。準決勝でもロングスローで先制点をお膳立てしている中田の強肩は、富山一の多彩なセットプレーの一つとして対戦相手の脅威になっている。

 本人は「青森山田の選手くらい飛ばしたいです」と目標を口にする。現在は「後ろに手をついて自分の体重で負荷かけて」腕立て伏せをするなどの筋トレで強化。一方で、足でのアシストよりも、「手の方が多い」という中田は「左足蹴れるんが武器なんで、それを活かしてもっとアシストもしたいし、もっと点も取っていきたいです」とクロスの精度やシュートもより磨いていくことを誓っていた。

 全国総体の目標は優勝。だが、今のままでは個人としても、チームとしても結果を残すことはできないと感じている。「このレベルやったら絶対に無理なんでこれからの練習で一つひとつ全力でやりたいです」。高い意識でトレーニングに取り組み続けて成長を遂げて、守備、そしてロングスローを含めた攻撃面でも全国での勝利に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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