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日本vsシリア 試合前日のハリルホジッチ監督会見要旨

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公式会見に臨むバヒド・ハリルホジッチ監督

 日本代表は6日、試合会場の味の素スタジアムで公式練習を行い、7日のキリンチャレンジ杯・シリア戦に向けて最終調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席した。

以下、ハリルホジッチ監督の会見要旨

バヒド・ハリルホジッチ監督
「明日、テストとなる試合がある。6日後の試合に向けた準備のテストマッチだ。イラクに少し似たチームであるシリアを(対戦相手に)選んだ。特にアグレッシブさとパワーのところが似ている。すでに10日間ぐらい一緒に準備しているが、今回はいろんなグループに分かれた。各個人で異なるプログラムをこなした。何人かは多くやり、何人かは少なくやった。国内組は日曜の試合のあとにかなり遅く合流した。残念ながら、少し疲労回復のトレーニングができたぐらいだ。ただ、たくさんのトレーニングを積んで、個人でも組織でもディスカッションを重ねてきた。チームの中でいろんな問題も起きた。ただ、明日は良いテストをしようと選手に伝えている。ハードワークと厳しさを持って戦っていこう、この試合に勝つトライをしようと。まず失点しないことが大事だとも伝えた。そのうえでイラク戦という重要な試合への準備が始まる」

―この試合で試したいことは? 浅野や今野らケガを抱えている選手もいるが。
「異なるオーガナイズを準備し、選手の状態を見極める必要がある。かなり繊細な時期で、能力、経験がないと、調節することは難しい。かなり疲労があるし、ケガもある。試合の出場回数が少ない選手もいる。つまり、いろんな問題が良い試合をすることを妨げる。把握しないといけないのは、だれがいつどのような状態になるか。イラク戦は2か月かけて準備してきた。細かいことまですべて把握している。戦略は私の頭の中にいる。2つのストラテジー(戦略)を準備しておかないといけない。明日、どのようなチームを編成するかのトライが始まる。それがうまくいくかどうかは分からない。毎回感じるのは(準備の)時間が少ないということ。オートマティズム、呼吸を合わせるのが難しい。ボードに書いたり、ビデオを見せたりすることはできるが、グラウンドでよりよく学べる。

 何人かはケガもある。特に今野。思い描いていたプランでは進まなかった。もう少し早くグラウンドに復帰するかと思っていた。とはいえ、常に彼とコンタクトを取っていた。試合数は少ない状態で合流した。30分プレーして合流した。彼が今、どのような状態か、ここで言うのは難しい。乾の状況もある。100%で全部のトレーニングを重ねることはできなかった。イラクを相手にすると、いつケガが起きるか分からないということもある。一緒にイランに行けるかどうかも含め、乾ともメディカルスタッフとも話した。ここ最近、ようやくパフォーマンスが上がってきた。フィジカル的にはかなり準備できている。ただ、問題はケガがどうなるか。試合に入ったとしても、5分でケガをするかもしれない。メディカルスタッフともコンタクトを取ってやっていきたい。彼がチームとずっと一緒にいたいというのは理解している。浅野も少しケガを抱えている。少し良くなっていると聞いているが、いろんな問題がありながらチームは進んでいる。イラク戦はフィジカルの準備が100%できた選手が必要。イラク戦がどういう試合になるかは完璧に把握している。東京のグラウンドとはまったく違う状況が予想される。小さなディテールを積み重ねている。最後の決断をするのは私だが、選手はよくやってくれているし、よい雰囲気もつくっている。今、ここが大事だぞと言っている。勝利で終えることができればいい。この試合に勝てば、8月、9月の試合は少し落ち着いた状態で準備できるのかなと思う」

―センターバックに新しい選手が入ったが?
「昌子は常に呼んでいるし、新しいのは若い三浦だ。他の選手と比べても、ここ2か月、最もパフォーマンスが良い選手だと思う。毎回、若い選手を呼ぶが、これはみんなへのメッセージだ。現時点で最も良い選手を選ぶのが私のやり方。全選手に良いメッセージになると思う。前回は今野を呼んだ。34歳だったが、パフォーマンスが良いから呼んだ。三浦は若い。明日すぐにプレーさせるかは分からない。学ばせるために呼んでいる。しかし、1年後、2年後はどうか。素晴らしいセンターバックになるかもしれない。しゃべることができる。この年齢で全員としゃべることができる。そういう強いキャラクターが必要だし、こうやって日本代表が発展してほしい。我々の厳しい要求に応えるのが三浦なのかなと思う。呼んだからすぐにプレーさせるわけではない。実際にコンタクトしてしゃべることが大事。トレーニングが一番大事で、Jリーグを見ても分からないことがある。いろんなエクササイズを通じて、いろんな選手を見ている。ただ、若い選手は経験のある選手を少しリスペクトしすぎかなというのは気になる。加藤を呼んで驚いたとみんなが言っているが、私は1年間追跡してきて、4回コーチを派遣し、興味深いクオリティーがあると把握した。ただ、すぐにプレーさせるかは分からない。今ではないかもしれない。A代表でそこまで経験がない選手をいきなり出すのは難しいかもしれない」

(取材・文 西山紘平)

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