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「早く出たい出たい」…倉田、緊急投入も「自然と体が温まっていた」

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前半10分に緊急投入された日本代表MF倉田秋

[6.7 キリンチャレンジ杯 日本1-1シリア 味スタ]

 出番は突然やってきた。前半6分に負傷したMF香川真司がプレー続行不可能と判断されてピッチを後に。すると、同10分に日本代表MF倉田秋が交代出場でピッチへと送り込まれた。

 ウォーミングアップの時間はほとんどなかった。本人も「(アップの時間は)十分ではなかった」と振り返りつつも、「でも、体が『早く出たい出たい』という感じになっていたから、自然と体が温まっていた感じがあったので、意外とすんなり入れた感じがありました」とアクシデントで巡ってきたとは言え、つかんだ出場機会でのアピールに燃えていた。

 だが、香川が抜けた左インサイドハーフの位置に入ったものの、「相手も特に前半はプレッシャーを掛けてきたので難しさはあった」とシリア守備陣に苦しめられ、なかなか好機を生み出せない。「出して動いて、出して動いての繰り返しが少なかった。練習からやっていることを表現できなかったと思う」と前半の出来には納得いかなかった。

 後半に入ると、同8分にMF山口蛍に代わってMF井手口陽介がアンカーの位置に入り、中盤は倉田とMF今野泰幸による“G大阪トライアングル”が形成された。「いつもやっているメンバーなので、やりやすいのは当たり前」と語ったように、ボールに絡む回数を増やして攻撃にリズムをもたらし始める。だが、一方で「やりやすいのは当たり前だけど、誰とやってもそうやらなあかんのが代表だと思う」と日本代表のチームメイトとの連係を向上させなければいけないと振り返る。

 後半は運動量も増えて攻守に顔を出し、「長い時間使ってもらい、走り切れたのは良かった」と答えつつも、「自分の感覚的には良くなかったし、絶対に結果を残してやろうと思っていたので、それができなかった悔しさでいっぱいです」と唇を噛んだ。

(取材・文 折戸岳彦)

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