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中学時代からのライバルに負けじと走り回る小柄な注目FW、浦和学院・齋藤が大一番で決勝ゴール!:埼玉

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浦和学院高FW齋藤雅之は後半26分に決勝ゴールを決めた

[6.11全国高校総体埼玉県予選決勝2回戦 浦和南高 0-1 浦和学院高 浦和南高G]

 両チームで最も小柄なFWが、総体埼玉県予選の2回戦最注目カードとなった一戦で最も大きな仕事をしてのけた。後半26分、浦和学院高はFW田中和樹(3年)が右サイドのスペースへ流れて起点となると、MF信太英駿(2年)が斜めのスルーパス。そして、左中間でボールを受けたFW齋藤雅之(3年)が一つ持ち出してから右足を振り抜く。

 「ニアを狙いました」という一撃はDFに当たってしまったが、コースが変わってファーサイドへ飛んだシュートに浦和南高GKは反応できず、ボールはそのままゴールネットに吸い込まれた。

 齋藤は大興奮の応援席に飛び込むと、チームメートたちから手荒い祝福を受けていた。身長156cmと小柄な齋藤だが、技術と機動力と兼ね備えた注目FWだ。「サイズがないので素早く動いて得点しました」。浦和南のDF陣に潰されないように、一際動き出し速く動いてシュートまで持ち込んでいた齋藤は、前線で起点になりうるキープ力の高さと献身的な攻守も印象的。圧倒的なスピードと強さを誇る田中との2トップは今後も対戦相手にとって脅威になりそうだ。

 FC東京に特別指定され、J3にも出場している注目FW田中は齋藤にとってライバルと言える存在だ。ヴェルディSS小山からともに浦和学院へ進学。「中学校から一緒なのでライバルとして、仲間としても非常に信頼している」。プロ入りが決定的になっている田中に負けない活躍をすることは目標だ。

「運動量のところでは負けていない」と齋藤。森山泰行監督も認めるハードワークは上のステージで戦う武器だ。それをアピールするためにも、全国大会での活躍を目指す。「まだまだ先ですけど全国大会で優勝して、注目されて、プロの世界に行きたい」。ライバルやチームメートたちと力を合わせて今年、大舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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