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[MOM446]駒澤大MF安藤翼(3年)_2得点の活躍も、「克服しないとエースになれない」

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2得点の活躍も、さらなる期待を寄せられる安藤

[6.11 関東大学1部L第9節 日本体育大3-5駒澤大 東金アリーナ]

 駒澤大日本体育大との一戦は駒大MF安藤翼(3年=長崎総合科学大附高)が先制の口火を切り、計8得点のシーソーゲームとなった。2得点を決めた安藤は4-2の後半27分に交代。しかしその後の数分間はベンチに座ることなく、秋田浩一監督から熱い指導を受けていた。

 安藤へ語った内容を明かした指揮官は「2点取ったのは素晴らしいけど、65分間じゃ寂しいでしょ。サッカーは90分間やる。それが選ばれた選手の責任。辛くてもきつくても克服できる選手にならなきゃ」と厳しい口調。「90分間やられたら相手は嫌がる。シュートなどは上手いのでもっと強くなってくれればありがたい」と期待も込めた。

 安藤が輝きを見せたのは前半18分、相手のクリアボールを拾ったFW大川雅史(4年=駒澤大高)が左横にパスを流し、安藤が受けてそのままPA内左へ進入していく。「仲間から良いパスが来たので」とGKを見ながら放った左足シュートは、ゴール右隅へ吸い込まれ先制点。自身大学リーグ戦初得点となった。

 わずか1分後に1点返されるも、さらに2分後にはこの日2点目。FW大村英哉(4年=聖隷クリストファー高)の右クロスを安藤がPA内で右足ボレー。「自信はあったので、思いっきり振り抜いた」という強烈なシュートはゴールに突き刺さり、駒大は再びリードを広げた。

「ここ4試合先発で使ってもらって結果が出ていなかったので、2点取れたことに関しては良かったです」。勝利に貢献した安藤だが、試合後の顔は厳しさを保ったまま。「最後の3点目のチャンスを決められないと、自分としてもチームとしてもきつくなる。運動量も含めてそれらを克服しないとエースになれないと監督にも言われました」と語った。

 乱打戦を5-3で制した駒大は、10位から7位まで引き上げた。しかしながら、1部残留圏の10位とは、わずか勝ち点1差。前期リーグもラスト2試合、ひとつでも多く勝ち点を重ねたいところ。背番号11は5発勝利にも表情を緩ませることなく、「次の試合が本当に大事なんで」と語気を強めた。

「一皮二皮むけていかないと、お前は強くなれない」と指揮官からは求められている。「監督の話をどう捉えるか。もっとしっかりやっていきたいです」と安藤は満足せずに前だけを見つめた。

(取材・文 石川祐介)
●第91回関東大学1部L特集

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