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「僕は『クリア』と言っていたけど…」川島と麻也が“お見合い”で痛恨失点

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後半27分にミスから同点ゴールを許した

[6.13 W杯アジア最終予選 日本1-1イラク テヘラン]

 一瞬の隙を突かれた。日本代表が1-0でリードしていた後半27分、イラクはWFアラー・アブドゥルゼフラが強引なドリブル突破でPA内に進入。ゴール前にこぼれたボールをDF吉田麻也(サウサンプトン)はGK川島永嗣(メス)に任せようとしたが、別のイラク選手に詰められ、川島が抑え切れなかったこぼれ球をMFマフディ・カミルに押し込まれた。

 痛恨の失点場面について川島は「(吉田)麻也は僕のボールだと思ってブロックに入ったけど、後ろから(イラクの選手が)来ていた」と説明。「僕は『クリア』と言っていたけど、麻也には見えてなかった。もったいない失点になってしまった」と悔やんだ。

 吉田は「最初の時点で引き過ぎて、ボックス内での守備になってしまった。我慢するべきところで我慢できなかった」と唇をかむ。センターバックを組んだのは7日のシリア戦(1-1)に続いてDF昌子源。前方のダブルボランチを構成したのはMF井手口陽介とMF遠藤航だった。

「若いメンバーというか、キャップ数が少なくて、予選を戦っている経験のある選手が少なかった」。中盤に故障者が続出し、スクランブル布陣で臨んだが、「シリア戦の反省を踏まえて、いいスタートが切れた」と、立ち上がりは悪くなかった。前半8分にはセットプレーから先制点。しかし、2点目を取り切れず、終盤は一気に運動量が落ちた。

 気温37度の酷暑はイラクも同条件だったが、吉田は「確実に僕らが落ちた。向こうも落ちてはいたけど、この土地柄にも戦い方にも慣れている。余力を残しながら、時間稼ぎもしながら、うまくやっていた」と指摘。「日本はイケイケになりすぎて、後半はガス欠になった」と、試合運び全体も悔やんでいた。

(取材・文 西山紘平)

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