beacon

本田圭佑が金沢大学学生に熱血講演「サッカー選手だけで終わらせたくない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

金沢大で講演を行ったFW本田圭佑

 日本代表FW本田圭佑が16日、「スーパーグローバル大学創成支援事業」の取り組みの一環として金沢大学を訪れ、学生に向けて特別講演を実施した。

 金沢の星稜高校で3年を過ごした本田はゆかりのある地で、イベントを実施。16時30分から30分間と限られた時間ながら、印象的な言葉を用いつつ、学生に熱弁を振るった。

 本田は最も伝えたいこととして「時間は限りあるもの」と話し、常に後悔しないよう生きていることを語る。さらに「サッカー選手だけで終わらせたくないという思いが強い」と明かし、サッカー以外のことを全部やりたいと今後の活動に意欲を燃やした。

 また学生からの質問にも応じ、今最も叶えたい夢を問われた本田は「来年のワールドカップで勝つこと」を挙げた。続けて、このように語る。

「僕のサッカー選手としての集大成になるかなと思っているので、近い未来での僕の夢であり目標は、来年のロシア・ワールドカップにまず出る、そして勝つことですね。そのためには何でもやります」

 ミランで難しい立場に置かれながら、シーズン終盤のボローニャ戦でFKからゴールを挙げた本田。どうやったらそのような難しい状況で、パフォーマンスを発揮できるのかという質問には「開き直ることも大事かなと思っています」とし、持論を語る。

「試合には出たいじゃないですか。成功もしたい。でも当然のことながら、物事は常に成功するわけではないです。どんだけ一生懸命やっていても、物事は自分の思っている方向とは逆へ行くことが多々あるわけです。まさにミランでの今シーズンはそういうものでした。僕自身あんなにベンチに座った経験は一度もありませんでしたから。それはすごく悔しかったですけど、一方でその悔しい感情をどうあと付けするのかも僕に問われているわけですよね。出たくても出られないという事実は変わらない。出られるようにする努力は当たり前。どんな考えでこのベンチに座れば良いのか、どういった状況でこの悔しい気持ちをプラスに変えていけばいいのか。当然ながらその状況を楽しまないと。人生は一回です。それをひがんでネガティブにベンチで過ごすのか、今の環境にありがたさを感じながらやるのか。例えば監督目線で試合を見るとか。試合に出てる時にはできないことで、新たな僕のトレーニングですよね。この1年間は(ビンチェンツォ)モンテッラより僕のほうが監督のつもりで試合を見てました(笑)」

 冗談を交えつつ、苦境を振り返った本田の来季の去就はいまだ不透明なまま。それでも学生と笑い合いながら、真剣に質問に答え、真正面から向き合う。難しい状況でも“らしさ”は失われていない。すでにミラン退団を発表している日本のスターは、来シーズン何色のユニフォームを着てプレーしているのだろうか。いずれにしろ、もう一花咲かせてくれることに期待したいところだ。

●欧州組完全ガイド

TOP