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[MOM2143]東海大相模DF水越陽也(3年)_守備の要であり、信頼厚い主将。タイガー軍団を初の全国へ導く

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全国高校総体初出場を決めた東海大相模高のCB水越陽也主将がガッツポーズ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.17全国高校総体神奈川県予選準決勝 湘南工科大附高 1-5 東海大相模高 ギオンス]

 全国高校総体初出場を決めた東海大相模高の有馬信二監督はキャプテンマークを巻く背番号3に対する厚い信頼感を口にしていた。「リーダーシップがありますし、みんなからの信頼が厚い。声掛けを常にする。人間性も良い」。そして、この日先制点を叩き出したFW井上蔵馬(3年)も「頼りがいがあって何でも仕切ってくれる、試合中も後ろから声かけるし、ミスほとんどないし、チームの誰もがキャプテンは彼と認めている」と彼の絶大なるキャプテンシーについて説明していた。

 相模のタイガー軍団、東海大相模の主将を務めるCB水越陽也(3年)は「声出すこととか、当たり前の、簡単なことができるようにしています」とチームをまとめる上で意識していることについて語っていた。当たり前のことを当たり前にやること。この日はまずチームメートたちに声を掛けて隙を作らないことを徹底していた。自身は相手の起点に対する素早いアプローチで簡単に前を向かせず。また、的確なカバーリングも効いていた。

 湘南工科大附高にボールを保持される時間も多かったが、80分間通して被シュートはわずか4。攻撃陣が目立つ東海大相模だが、水越はパートナーのCB稲葉竜之助(2年)やGK夏井隆太(2年)らとともに周囲に声をかけ、献身的にシュートコースを塞ぎ続けて快勝に貢献した。

 高いレベルを求める主将は試合後、「まだまだ」と納得はしていなかった。それでも「しっかり守備のところでしっかりとシュートコースに入ったり、簡単なことはやらないといけないと思っていたので、そういう中で1点取られてしまったんですけど、自分たちのサッカーができたことは良かった」とチームメートたちと勝ち取った勝利に胸を張っていた。

 東海大相模は野球部や柔道部などが全国トップレベル。そこから刺激を受けてきた。彼らと同じくステージに立つことになる全国で、個人としても楽しみな部分、試したい部分がある。「この神奈川の中では体験できなかった、一個上のレベルでFWとか攻撃陣が来ると思うんですけど自分たちのサッカーをすること。気持ちの面でまず負けないようにして、前に自信があるので攻撃的なチームでも守備は安定して身体を張って頑張りたい」。この日、全国出場を決めた瞬間に両拳を突き上げて勝利を喜んだ。18日の神奈川決勝(対日大藤沢高)、そして全国で白星を勝ち取って、またチームの歴史に新たな1ページを刻む。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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