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勇気と判断の好CB馬場晴也がタフな国際試合で評価を高める

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U-16日本代表DF馬場晴也

 決して派手なプレーを見せていたわけではないが、U-16日本代表DF馬場晴也(東京Vユース)はU-16インターナショナルドリームカップを通じて最も評価を上げた選手だったかもしれない。

 オランダ、アメリカ、ギニアと対戦した3試合全てに先発出場。第1、3戦はCBとして先発し、アメリカ戦ではボランチに入った。中盤でプレーした第2戦については「悔しい思いがある」と振り返ったように、チーム全体が機能しない中でミスもあり、しっくりこないプレーぶり。ただ、前半途中にCBへ戻ってからは見違えるような安定感を見せて、試合を引き締めていた。

 優勝の懸かったギニア戦では「ディフェンスとして、まずゼロに抑えることを意識した」と2試合続けて複数失点していたことを踏まえて、守備に集中。「失点を抑えていれば、やってくれると思っていた」と攻撃陣の爆発を待ち続けた。

 勝負を分けるポイントとなったのは「絶対にガツガツ来ると思っていた」という後半立ち上がりの攻防で決定的なシュートブロックを見せるなど、この時間帯でゼロ封を達成したことが、最終的な“ミラクル”に結実することとなった。

 大会を通じて目立ったのは、その察知力の高さだ。ギリギリの攻防となる国際試合のゴール前で、判断の良いポジショニングから最後は体を投げ出してでも守る決断へと至る流れが非常にスムーズで、何度も相手の決定機を潰してみせた。決して目立つものではなかったが、こうした守備陣の奮闘なくしてU-16日本代表の逆転Vはあり得なかった。

(取材・文 川端暁彦)

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