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「リーグ戦でなかなかチャンスがないメンバー」が奮起!J3長野がFC東京とのPK戦を制し、2年連続でJ1相手にジャイキリ

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[6.21 天皇杯2回戦 FC東京1-1(PK4-5)長野 味スタ]

 天皇杯は21日、2回戦を行った。J1のFC東京はJ3のAC長野パルセイロをホームに迎え、1-1で突入したPK戦の末に4-5で敗戦。5大会ぶりの2回戦敗退となった。

 18日のJ1第15節・横浜FM戦からDF吉本一謙を除く10人を変更したFC東京は、MF梶山陽平を中心としたパス回し、テクニックをいかして長野に襲い掛かる。前半33分にはMF田邉草民がドリブルからシュート。39分にはMF阿部拓馬が巧みなシュートを放ったが、決めることはできなかった。

 対する長野は、自陣で守備ブロックを作り、ボールを奪った後は縦に素早いカウンターで反撃を試みる。得点こそなかったが、集中した守備で前半をスコアレスで折り返した。

 FC東京は後半12分にMF中島翔哉を投入する。15分には、左CKからDF都並優太にフリーでヘディングシュートを打たれたがGK大久保択生がファインセーブ。すると、中島投入で攻撃のリズムが変わったFC東京が先制する。19分、右サイドからFW前田遼一が上げたクロスを中島が左足で合わせ、ゴールネットを揺らした。

 さらに攻撃を仕掛けていくFC東京は後半30分、PA左手前でボールを受けた中島が鋭い切り返しから右足一閃。決まったかに見えたがクロスバーを叩き、跳ね返りを前田が頭で合わせたがクロスバー上に外れてしまう。

 このまま試合終了かと思われたが、長野がセットプレーから同点に追いつく。後半42分、MF有永一生の左CKからDF内野貴志がヘディングシュートを決め、1-1。土壇場で試合は振り出しに戻り、そのまま延長戦に突入した。

 同点に追い付かれたFC東京は延長前半2分、縦パスで抜け出したFW永井謙佑がPA右から中央に折り返すと、ニアでMF阿部拓馬が相手を引き付け、フリーとなった前田が右足シュート。冷静に放ったシュートだったが、惜しくも右ポストを叩いた。長野も7分に右CKからFW小林秀征がフリーでヘディングシュートも枠を捉えきれない。

 延長後半もスコアが動かず、試合はPK戦に入った。互いに全員が決めて迎えた3人目。先攻のFC東京はキッカーの阿部が右に蹴り込んだが、GK武田大が読み切ってはじき出した。後攻の長野は5人全員が決め、PK5-4で勝利。長野が昨年9月3日の天皇杯2回戦・名古屋戦(当時J1)に続いて、2年連続でJ1相手にジャイアントキリング(番狂わせ)を演じてみせた。

 試合後のインタビューで浅野哲也監督は、「FC東京にどんな形であれ勝てて、次のラウンドに進めるということは、選手たちの自信になったでしょうし、多少ラッキーな部分はあったが、勝利への執念がすごく感じられてよくやってくれた。今日のメンバーは、なかなかリーグ戦でチャンスがないメンバー、日頃うずうずしているメンバーで、すごく気持ちの部分で出してくれた。彼らを褒めたいと思います」と勝利を喜んだ。


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