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栃木準決勝でドラマの主役演じた真岡CB後藤主将。“代役GK”としてPK戦で1本ストップ!

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真岡高CB後藤智亮主将

[6.25全国高校総体栃木都予選決勝 栃木高 1-4 真岡高 栃木グ]

 真岡高の堅守の中心、CB後藤智亮主将(3年)は決勝で相手のカウンター攻撃を的確に封じて勝利に貢献。後半アディショナルタイムにセットプレーから1失点したものの、栃木高をシュート4本に抑えて全国切符を掴んだ。

 140名の部員を束ねる主将は、優勝候補筆頭・矢板中央高との準決勝でドラマの主役を演じていた。先制された真岡は逆転したものの、試合終盤に追いつかれてしまう。熱戦は延長戦でも決着がつかず、PK戦へ突入。互いに1人目が成功したが、ここで真岡は矢板中央の強力攻撃陣と対峙していたGK鈴木雅治(3年)が足を攣らせてプレー続行が不可能に。ベンチの指示によって、PK戦2人目から“代役GK”を務めたのが後藤だった。

 突然訪れた大役。それも、総体予選決勝進出を懸けた大一番だ。だが、「夢中ですね。もう自分がやんないといけない。止められなかったらしゃあない」と覚悟してゴールマウスに立った後藤はいきなり大仕事をしてのける。

 相手2人目のコースを読み、左への跳躍でシュートをストップ。「経験は一応あったので、後は相手の蹴り方とか見て飛び込むしか無いと思ったら来た」というセービングで会場を沸かせると、直後には真岡の2人目のキッカーとして左隅にシュートを突き刺した。3人目、4人目には決められたものの、3-3で迎えた5人目で矢板中央のシュートが枠右外へ。真岡の5人目のシュートが決まり、矢板中央撃破を果たした。

 後藤は小学5年生までGK。それも県トレメンバーに選ばれるほどの実力の持ち主だったのだという。その後、「気分的な」理由で6年生からCBへ転身。CBでも県トレメンバーに選ばれていたという後藤は、GKとしての経験を大事な高校3年の総体予選で活かした。そして、決勝戦でも勝利し、自身にとって初となる全国出場の権利を獲得。次は全国、今年の栃木予選を沸かせた後藤はCBとして真岡のゴールを守り抜く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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