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なぜ今J1参入プレーオフ導入?リーグはJ3、JFL入れ替えも議論

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2008年以来となる“J1・J2入れ替え戦”が行われることになった

 Jリーグは27日に行った理事会で、18年以降のJ1・J2の昇降格決定方法を承認した。J1の17位と18位の自動降格、J2の1位と2位の自動昇格に変更はないが、J2の3位から6位までが行っているJ1昇格プレーオフの勝者が、J1の16位と対戦してJ1の座を争う『J1参入プレーオフ(仮称)』が導入されることになった。

 J1チームがJ2クラブと入れ替え戦を戦うことになれば、2008年以来10年ぶりとなる。以前から復活を求める意見はあったが、なぜ今なのか。理事会後に会見した村井満チェアマンは「いくつかの観点から協議を行った」と導入の経緯を説明した。

 まず入れ替え戦をなくしてからJ2の3枠目でJ1に昇格したクラブの成績が挙げられる。2010年以降、“J2の3位”で昇格したクラブは、翌年すべて降格。10年の湘南は残留ラインと勝ち点差22、11年の福岡は同14、12年の札幌は同26、13年の大分は23、14年の徳島は同22、15年の山形は同10、16年の福岡は同11。12年の福岡以外はシーズン最下位に終わっている。

 一方でJ1で16位となって降格したクラブは翌年J2で首位になることが多く、さらに圧倒的な強さで昇格を決めることが多いデータが残っている。10年の柏は2位と勝ち点差10、11年のFC東京は同8、12年の甲府は同11、14年の湘南は同18、15年の大宮は同4。13年の神戸は2位に終わったが、3位とは勝ち点差13。16年の松本の昇格は叶わなかったが、2位と同勝ち点の3位と強さを発揮した。

 またチェアマンが説明する「いくつかの観点」には、Jリーグのチーム数における構造改革が含まれている。「この議論に関してはプロセスの段階」と強調した上で、「(J3を)全国リーグで維持するか、東西分割といった分割開催で当面セーフティーネットの役割でチーム数を拡大していくかといった大きな議論をした」と話した。

 ただしJ3の総意として全国リーグのJFLの上位リーグに値することからも、全国リーグの継続に賛同があるという。その場合、チェアマンは「一つの目安として20チームでJFLへの降格を検討するということも視野に入れている」と説明した。
(取材・文 児玉幸洋)
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