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鮮やかすぎる崩しにカウンター…川崎Fが阿部の2G2Aなど全5得点に絡む活躍で神戸を一蹴

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2ゴール2アシストのMF阿部浩之がFW小林悠と抱き合う

[7.1 J1第17節 川崎F5-0神戸 等々力]

 川崎フロンターレはホームでヴィッセル神戸と対戦し、MF阿部浩之の2ゴール2アシストなど全5得点に絡む活躍で5-0で大勝した。川崎Fは2試合ぶりの白星で3試合負けなし(2勝1分)。ホームでは3連勝となった。

 川崎Fは前節のG大阪戦(1-1)と同じ先発メンバー。2連敗中の神戸は前節・横浜FM戦(0-2)から先発4人を入れ替えた。FW田中順也とMF松下佳貴が2試合ぶりに先発。FW小林成豪も9試合ぶりの先発となったほか、DF高橋峻希が負傷明けで5試合ぶりに先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 鮮やかなコンビネーションで川崎Fが立ち上がり早々に均衡を破った。前半9分、ハーフウェーラインを越えた位置でMF大島僚太がボールを持つと、斜めに入れた縦パスをMF中村憲剛がワンタッチでゴール前に浮き球のスルーパス。最終ラインの背後を取ったFW小林悠がPA内右に抜け出し、GKを引き付けて横に流したボールを阿部が右足で難なく無人のゴールに押し込んだ。

 完璧な崩しから生まれた阿部の2試合ぶり今季6得点目で先制した川崎F。前半20分、今度は鮮やかなカウンターアタックが炸裂した。相手CKの流れからクリアボールを阿部が拾って小林につなぎ、小林が左サイドのスペースに展開。中村がドリブルで猛然と駆け上がり、中の状況を確認しながらPA内左に切れ込むと、狙い澄ましたグラウンダーの折り返しを阿部が左足ダイレクトで左のサイドネットに流し込んだ。

 この日2得点目となった阿部はこれで故障から先発復帰後、9試合で7ゴール。G大阪時代の14年に記録したシーズン7ゴールの自己最多記録に早くも並んだ。神戸はこの失点シーンで高橋が負傷し、ピッチに倒れ込むアクシデントがあった。高橋はプレーに戻れず、そのまま担架で運び出され、前半21分にDF藤谷壮と交代。右太腿裏肉離れからの復帰戦で再び肉離れを起こしたか、無念の交代となった。

 リードを2点に広げた川崎Fは前半28分、左サイドを縦に突破したMF登里享平のマイナスのクロスから中村が左足でゴール左隅を狙ったが、カバーに戻ったDF北本久仁衛が必死のクリア。3点目を許さなかった神戸は前半41分、左後方から松下がグラウンダーのアーリークロスを入れ、ファーサイドに抜けてきたボールを田中順がワントラップから左足を振り抜いたが、クロスバーの上へ。決定機を逃し、田中順は思わず頭を抱えて悔しがった。

 2点ビハインドで前半を折り返した神戸は後半10分、田中順に代えてMF中坂勇哉を投入。中坂はトップ下に入り、小林が左サイドハーフ、MF渡邉千真が1トップにそれぞれポジションを移した。しかし、試合の流れは変わらず、川崎Fが後半23分に試合を決定づける3点目を奪う。中村が右サイドのスペースに絶妙なスルーパスを通し、PA内右に走り込んだDFエウシーニョが右足でシュート。これはGKに弾かれたが、こぼれ球を拾った阿部がPA右手前からふわりと浮かしたクロスを入れ、小林がヘディングで叩き込んだ。

 小林は6試合ぶり今季5ゴール目。後半から阿部とポジションを入れ替え、1トップの位置に入っていたキャプテンが5月5日の新潟戦(3-0)以来、約2か月ぶりにゴールという結果を残した。神戸は直後の後半24分、MF小川慶治朗に代えてMFウエスクレイを投入し、交代枠を使い切るが、1点が遠い。川崎Fは後半31分、大島の左足ミドルが右ポストを直撃。攻撃の手を緩めず、同36分にダメ押しの4点目を奪った。

 左CKのチャンスに中村が意表を突いたマイナスのクロス。PA手前中央から阿部が右足を振り抜くと、ミドルシュートを相手GKが弾き、ボールが中村の目の前にこぼれてきた。中村の位置はオフサイドにも見えたが、副審の旗は上がらず、右足で狙い澄ましたクロス。これをDF谷口彰悟がヘディングで押し込んだ。

 後半アディショナルタイムにも左サイドをえぐった阿部の折り返しを小林が押し込み、5-0。阿部の2アシストから小林も2ゴールを奪い、ゴールラッシュを締めくくった。今季最多となる大量5失点を喫した神戸は攻撃陣も3試合連続ノーゴール。今季2度目の3連敗となった。

(取材・文 西山紘平)

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