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9戦7発の阿部浩之、キャリアハイに並ぶゴール量産の理由は「ちょっと僕も分からない」

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MF阿部浩之(左)は9戦7発で自身のシーズン最多得点記録に並んだ

[7.1 J1第17節 川崎F5-0神戸 等々力]

 自分でも不思議だった。2ゴール2アシストを含む全5ゴールに絡む活躍を見せた川崎フロンターレのMF阿部浩之は故障から先発復帰後の9試合で7ゴール。驚異のハイペースで得点を重ね、G大阪時代の14年に記録したシーズン7ゴールの自己最多記録に早くも並んだ。

「ちょっと僕も分からないです」。ゴール量産の理由を聞かれた27歳は思わず苦笑いを浮かべた。1トップの位置に入った前半の9分と20分に連続ゴール。後半は右サイドハーフにポジションを移し、2アシストを記録した。

「みんながいいところにいてくれて、選択肢がいっぱいあるから僕もいい判断ができる。チームとしていい連係ができている」。コンビネーションでの崩しあり、カウンターあり、セットプレーあり。多彩な攻撃から今季最多の5ゴールを奪い、大勝した。

 阿部の先制点はFW小林悠のアシストからだったが、後半の小林の2ゴールはいずれも阿部のアシスト。前半は阿部が1トップ、小林が右サイドハーフで、後半はポジションを入れ替えていた。

 結果として1トップの選手が点を取り、サイドハーフの選手がアシストする形。これには小林も「前半、僕がサイドをやっているときは僕がアシスト役で、後半、真ん中になったら僕が点を取ることができた。阿部ちゃんのアシストから僕が点を取って、僕のアシストから阿部ちゃんが取る。いい関係でできたと思う」と、手応えを口にした。

 阿部と小林がそれぞれシュート5本を放ち、各2得点。ハットトリックとはならず、阿部は「貪欲に狙ったけど、悔しい」と残念がったが、シーズンの半分に満たない16試合消化時点で自身のキャリアハイに並ぶシーズン7ゴールと勢いが止まる気配はない。この先、どこまで記録を伸ばしていけるか。「ここで止まらないように。もうちょい取りたい」。170cmの背番号8は冗談交じりに微笑んだ。

(取材・文 西山紘平)

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