[7.2 コンフェデ杯3位決定戦 ポルトガル2-1(延長)メキシコ モスクワ]

　コンフェデレーションズ杯は2日、3位決定戦が行われた。ポルトガル代表(欧州王者)はメキシコ代表(北中米カリブ海王者)と対戦し、延長戦の末に2-1で逆転勝利。ポルトガルが3位に輝いた。

　チリ代表とのPK戦の末に3位決定戦に回ったポルトガルは、FWクリスティアーノ・ロナウドが誕生した双子に会うためにチームを離脱。スターティングメンバーを準決勝からGKルイ・パトリシオとDFエリセウ、FWアンドレ・シルバを除く8人を変更し、出場停止明けのDFペペやFWナニが名を連ねた。対するメキシコは、ドイツ戦から5人を変更。38歳の元バルセロナDFラファエル・マルケスが今大会初先発となった。

　グループリーグ初戦でも顔を合わせた両チーム。その際は2-2で決着はつかなった。再戦となったこの試合、最初にチャンスが訪れたのはポルトガルだった。前半16分、裏を狙ったロングフィードに反応したA・シルバがPA内でマルケスに倒されて、主審がホイッスル。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によりポルトガルにPKが与えられたが、A・シルバが放ったシュートはGKギジェルモ・オチョアに完璧に止められ、先制点とはならなかった。

　チリ戦でもPK戦で3本連続ストップされたポルトガルは、これで得たCKの流れから最後はナニがフリーでヘディングシュートもクロスバーを越えていく。23分には、パスカットされたMFピッツィが自ら奪い返してPA右から右足シュートを放ったが、惜しくもゴール左に外れてしまった。

　序盤は押し込まれる時間が続いたメキシコだが、GKオチョアのPKストップもあり、徐々に流れを引き寄せる。前半27分、左サイドで獲得したFKからMFミゲル・ラユンがゴール前に入れると、そのままゴール方向に飛んだがGKパトリシオがストップ。31分には、右からカットインしたMFカルロス・ベラのラストパスをFWハビエル・エルナンデスがPA右から左足で狙ったが、これもGKパトリシオのファインセーブに阻まれた。

　前半の勢いを取り戻したいポルトガルは後半8分、A・シルバの浮き球パスをPA右で受けたFWジェルソン・マルティンスが右足ボレーもわずかにゴール右。後半もポルトガルペースで進むかと思われたが、直後の9分に思わぬ形でメキシコに先制点が生まれる。チチャリートが左サイド深くまでえぐって中央に折り返すと、ベラがニアで合わせたシュートがDFルイス・ネトに当たってオウンゴール。劣勢だったメキシコが均衡を破った。

　1点ビハインドのポルトガルは後半15分、G・マルティンスがPA右からマイナスに折り返したボールをピッツィが右足で合わせたが枠を外れる。直後の16分には、PA左からA・シルバが上げたクロスをMFジョアン・モウティーニョが中央に折り返し、フリーで飛び込んだG・マルティンスがヘディングシュートもGKオチョアのファインセーブに止められた。

　先制したことで余裕が生まれたのか、メキシコが相手陣内でボールを回す時間が長くなり主導権を握る。それでもポルトガルは後半25分にFWリカルド・クアレスマ、37分にMFアドリエン・シウバとMFアンドレ・ゴメスを入れ、終盤にかけて猛攻を仕掛ける。このまま試合は終了するかと思われたがアディショナルタイム1分、右サイドからクアレスマが上げたクロスを攻撃参加していたペペが右足で押し込み、ポルトガルが土壇場で同点に追いついた。

　試合は1-1のまま延長戦に突入。ポルトガルは延長開始からMFウィリアム・カルバーリョを投入する。逃げ切りに失敗したメキシコは延長前半3分、右CKからDFエクトル・モレノが角度をかえ、ファーサイドにDFルイス・レジェスが飛び込んだがGKパトリシオのブロックに防がれ、勝ち越しのチャンスを逃した。

　すると延長前半13分、ポルトガルは右クロスからボールを受けたG・マルティンスが抜きにかかったところでラユンのハンドを誘発。再びPKを獲得する。前半に1本外しているだけにプレッシャーのかかる場面だったが、キッカーのA・シウバが冷静にゴール右に決め、ついに“PK失敗”の呪縛から解き放たれた。

　逆転に成功したポルトガルだが、延長後半1分にDFネウソン・セメドがこの日2枚目のイエローカードを受けて退場。残りの時間を10人で戦うこととなった。しかしメキシコも7分にFWラウール・ヒメネスが2枚目のイエローカードで退場となり、10対10となった。メキシコは終盤まで諦めない姿勢をみせたが、試合はそのままタイムアップ。2-1で逆転勝ちのポルトガルがコンフェデ初出場で3位に入った。

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