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[プリンスリーグ関東]「身体を張る部分では負けたくない」三菱養和はCB佐々木主将中心に競り合いで戦い、完封勝利

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最後まで集中していた三菱養和SCユース。後半アディショナルタイムにはCB佐々木陸生主将がゴールラインギリギリでクリア

[7.8 高円宮杯プリンスリーグ関東第8節 三菱養和SCユース 2-0 前橋育英高 三菱養和調布G]

 この日の対戦相手はリーグ首位で得点数もリーグトップの17得点(7試合)を叩き出している前橋育英高。三菱養和SCユースは守備面を重視しながらの戦いとなったものの、球際で強くボールに入る部分や攻守の切り替えの速さを徹底した。

 想定していたよりも、ややロングボールの多かった前橋育英の攻撃を国体東京都選抜でも主将を務めたCB佐々木陸生主将(3年)やCB遠藤光(2年)が良く競り合い、こぼれ球をMF山田陸(3年)らが拾って流れを引き寄せている時間も長かった。前節の千葉U-18戦では大型FW櫻川ソロモンに「何もやらせてもらえなかった」と振り返る佐々木だが、この日はピンチを作られながらも必死に身体を張り続ける。背後を突かれたり、崩されるようなシーンもあったが、諦めずに最後まで相手に食らいついていた。

 特に相手の最前線にいた185cmFW宮崎鴻(3年)は三菱養和SC巣鴨ジュニアユース出身。この日三菱養和の右サイドで奮闘したSB加藤慎太郎(3年)や好守を連発したGK川島康暉(3年)らにとっては中学時代のチームメートで、旧友に絶対に負けないという思いもあった。

 プレミアリーグへ復帰するために上位との勝ち点差を広げられたくないという思いもあった。特に最後まで声を張り上げ、シュートブロックなどでチームを支えていた佐々木は「自分は去年から試合に出してもらっている。キャプテンでもあるし、みんなに信頼をおいてもらえるように、練習、試合でその姿を見せないといけない。自分は技術が無いので、守備、身体を張る部分では負けたくない」と気持ちの入ったプレー。白星を勝ち取ると、チームメートとハイタッチして喜んだ。

「勝って自信をつけたいのはあった」と佐々木。この勝利で三菱養和は4位へ浮上した。だが、プレミアリーグ参入戦進出圏内の3位・前橋育英との勝ち点差は5。14年以来となるプレミアリーグ復帰は簡単に成し遂げられるものではない。その中で、“街クラブの雄”はこの日の勝利で気を緩めることなく、次戦への準備を行い、またこの日のようにハードワークして白星を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
●2017 プリンスリーグ関東

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