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筑波大つながりの初対決は前回王者の鹿島に軍配…14年準Vの山形は“アジアの大砲”降臨も不発に

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木山監督との先輩後輩対決を制した大岩剛監督

[7.12 天皇杯3回戦 山形0-5鹿島 NDスタ]

 第97回天皇杯全日本サッカー選手権の3回戦が12日に行われ、前回王者のJ1鹿島アントラーズはNDソフトスタジアム山形で2014年度準優勝のJ2モンテディオ山形と対戦し、5-0で勝利した。4回戦以降の組み合わせ抽選会は8月7日に開催され、試合は9月20日の予定となっている。

 2大会ぶりの3回戦突破を目指す山形は、直近のリーグ戦から先発7人を変更。フォーメーションは4-4-2で鹿島に合わせる形を採った。古巣対戦のDF石川竜也がセンターバックに入り、同じく元鹿島のMF本田拓也はボランチ。また、“アジアの大砲”と呼ばれた元日本代表FWの高木琢也監督(長崎)を父に持つMF高木利弥は、プロ入りから左ウイングバックや左センターバックを主戦場としていたが、この日は最前線で起用され、FW鈴木雄斗と2トップを組んだ。

 対する鹿島は直近のリーグ戦からスタメン6人を変更。4-4-2の布陣でDFブエノがセンターバック、DF伊東幸敏が右サイドバックに入った。また、中盤はボランチにMF小笠原満男、左サイドハーフにMF中村充孝。前線では山形県出身のFW土居聖真がFW鈴木優磨と2トップを形成した。

 筑波大時代に1年先輩だった木山隆之監督と後輩の大岩剛監督による指揮官初対決にも注目が集まった一戦。先手を取ったのは鹿島だった。前半4分、MFレアンドロが右サイド深くで山形MFイ・ジェスンからボールを奪い、グラウンダーでマイナスに折り返す。PA内の土居、中村がスルーしたボールがPA手前中央に向かうと、フリーで走り込んだDF西大伍が右足のダイレクトシュートをゴール右に突き刺し、先制点を挙げた。

 山形はリーグ戦直近3試合で11失点を喫している守備の不安定さがこの日も露呈。反撃を図ろうとする中、前半16分にショートカウンターからMFク・ボンヒョクがスルーパスを出し、マークを外してPA内右に抜け出した鈴木雄斗が右足を振り抜く。しかし、コースが甘くなり、GK曽ヶ端準にストップされた。

 前半36分には鹿島にビッグチャンス。カウンターから土居がドリブルで持ち運ぶと、PA手前左から右足のアウトサイドキックで絶妙なスルーパスを通す。PA内右にフリーで走り込んだ鈴木優磨が右足で合わせるが、ゴール右外へ。同36分には山形MF汰木康也が鈴木雄斗とのワンツーを経て、ドリブルでPA内中央に進入する。あとは決めるだけのシーンだったが、左足のシュートはGK曽ヶ端の正面を突き、前半は鹿島の1点リードで折り返した。

 鹿島は後半も立ち上がりから攻撃のギアを上げる。まずは後半4分、PA手前右のレアンドロがバックパスを送り、受けた小笠原が右足でピンポイントのクロスを供給。PA内中央の鈴木優磨が飛び出したGK児玉剛より先に頭で触り、豪快にネットを揺らす。同9分にはPA内中央の土居のバックパスから、レアンドロが右足のコントロールショットでゴール右上隅を射抜き、一気に3点差とした。

 出鼻をくじかれた山形は攻撃のカードを切って打開を試みるが、セーフティーに試合を運び始めた鹿島の守備を崩すことはできない。後半35分には、投入直後のMF風間宏希が鹿島のルーキーDF小田逸稀の左クロスをクリアミスし、痛恨のオウンゴール。さらに後半アディショナルタイム3分にも中村に右足で決められ、万事休す。高木を90分間FWで起用する奇策も奏功せず、リーグ戦の不調を引きずったまま0-5で敗れた。

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