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ドイツ代表DFリュディガーが市立船橋を電撃訪問、世界トップの“守備”を伝授

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DFアントニオ・リュディガー(チェルシー)が市立船橋を訪問

 コンフェデレーションズ杯優勝に貢献したドイツ代表のDFアントニオ・リュディガー(チェルシー)が15日、市立船橋高(千葉)の練習を電撃訪問した。千葉県1部リーグを戦う市立船橋高Bチームがナイキアカデミージャパンの指導を仰ぎ、ナイキ社との仕事で来日したリュディガーがグラウンドで直接指導。「常にハードワークすることを忘れず、サッカーに対する尊敬の気持ちを持ち続けてほしい。今度は上のステージで会おう」と若き才能にエールを送った。

 リュディガーは、対人や組織における守備についてアドバイス。最初に行った2対2のトレーニングでは、トップチームの一員として高円宮杯U-18プレミアリーグEASTに出場した経験も持つMF今村卓也(3年)について「体が強いと思ったのも確かだが、彼はチャンスがあればボールを奪うというプレーをまず見せ、それが難しかった場合に、相手に前を向かせず、ゴール方向から追い出すというプレーができていた。何をすべきか、よく考えながらプレーしていると感じた」と称賛した。

 6対6のトレーニングでは、守備陣も自信を持って攻撃の組み立てに参加することが重要だと指摘。「状況を把握できていれば、自信を持ってプレーできる。技術も大切だが、良い判断をすることはそれ以上に大事だ」と、判断力の向上を促した。190cmの長身を誇り、ヘディングを武器の一つとしているリュディガーだが、クロスボールへの対応に関しては「ヘディングは高さではなく、タイミングが重要。個人トレーニングで上達することができるので、是非頑張ってほしい」と、必ずしも身長がすべてではないと説いた。

 布啓一郎元監督の時代から守備の強さには定評のある市立船橋だが、トップチームは今季、プレミアリーグEASTで最下位と、残留争いを強いられている。Bチームは、県1部リーグを戦うだけでなく、トップチームを底上げする立場にもある。

 リュディガーから名指しでプレーを評価された今村は「プロのトップ選手に見てもらえる機会はめったにない。自分が強みとしている部分を評価してもらえて、すごく良い刺激になった。だれが見ても強みを分かってもらえるような選手になりたい。今はBチームにいてトップの試合に出られないけど、どんな環境でも全力を尽くして、やり続けたい」と、Aチーム復帰に強い意欲を示した。

 また、Bチームの主将を務める加藤真太郎(3年)も「世界のトッププレイヤーがアドバイスをくれたので、生かしたい。準備の部分で頭を使うことがやはり大事なんだと感じた」と、今後の成長につなげたい考え。全国高校総体が間近に迫る中、その後も残留を懸けたリーグ戦や、冬の高校選手権といった大勝負が控えている。トッププロの電撃訪問に刺激を受け、ひと夏を超えて台頭する選手の出現が期待される。

(提供 NIKE FOOTBALL)

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