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[NB CHAMPIONSHIP U-13]個々が守備の役割徹底!勝負強い鹿島ジュニアユースがC大阪U-13も完封し、決勝進出!

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前半18分、鹿島アントラーズジュニアユースFW生板隆之介(右)が先制ゴール

[7.23 NB CHAMPIONSHIP U-13準決勝 鹿島ジュニアユース 1-0 C大阪U-13 時之栖裾野E1]

 全国大会級のU-13大会、「newbalance CHAMPIONSHIP U-13/2017」は23日午後、順位決定戦に突入。予選リーグ各ブロック1位による1stトーナメント準決勝第1試合で鹿島アントラーズジュニアユース(茨城)とセレッソ大阪U-13(大阪)が対戦し、鹿島が1-0で勝った。準決勝第2試合のサガン鳥栖U-15(佐賀)対鹿島アントラーズつくばジュニアユース(茨城)戦は大会最終日の24日に行われ、その勝者と鹿島ジュニアユースが同日の決勝で優勝をかけて戦うことになった。

 強雨が降ったり、止んだりの悪コンディションの中で行われた準決勝第1試合。ともにこの日3試合目という厳しい日程の中での試合を優勢に進めたのは、C大阪の方だった。U-13エリートプログラムメンバーのFW北野颯太や左MF池田任泰が個で鹿島DFを1、2人とかわしてゴール前へ切れ込んでいくなど個々が突破力を発揮。相手を押し込む時間を長くしていた。

 一方の鹿島は左MF塙仁成がキープ力を見せたり、SBのオーバーラップを活用してクロスまで持ち込んだりするシーンがあったが、決定機を作るまでには至らない。互いにやや攻撃で急ぎすぎるような時間帯もあった中でC大阪がチャンスを作る。

 ボランチの攻め上がりも交えて相手の守りにプレッシャーをかけたC大阪は13分、右サイドからのラストパスでFW緒方夏暉がGKと1対1となったものの、これを鹿島GK大橋実羽がストップ。相手にPAまでボールを持ち込まれていたが鹿島だが、PAで相手との距離を詰める部分、シュートコースを消す部分、最後まで諦めずに足を伸ばす部分、ゴール方向から押し出すようにディフェンスに行く部分などを徹底し、我慢強く守り続ける。そして鹿島が1チャンスを活かして先制点を奪った。

 前半18分、自陣からゴール方向へ蹴り込まれたFKをFW大山和音が頭で競り勝つと、FW生板隆之介がタイミングタイミング良く抜け出す。コントロールしようとしたという行板がボールに触れると、コースの変わったボールがGKの横を抜けてゴール左隅へ頃がり、先制点となった。

 鹿島はGK大橋が混戦からのシュートや抜け出しからのシュートを止めていたほか、小林康人、木内温大の両CBや右SB堀江健太、左SB伊藤遥大の4バックがどこかで穴を開けられても必ずカバーして得点を許さない。

 C大阪は後半開始から3人を入れ替え、2分には緒方のスルーパスでFW有嶋貴大が抜け出したが、GK大橋に再び止められてしまう。坂井涼コーチが「中1にしては大人。時間帯などで自分たちで試合をコントロールしたりする」と評する鹿島は我慢強く守りながら、ロングボールや生板のスピードを活かして相手のラインを下げるなど、危険を侵さず、また相手の嫌なことを徹底しながら時間を進めていた。

 一方、C大阪は攻め続けていたものの、金晃正監督が「(相手に守りを固められた中で)最後のところで雑になっていた。質を高めてトレーニングしなければいけない」という課題が出て1点を奪うことができない。ゴールを守ることに対する集中力が非常に高かった鹿島が前線、中盤の選手たちの奮闘もあって1-0で勝利。坂井コーチが「この大会中も成長している。ここで自信をつけてくれたらいい」と語った鹿島が決勝進出を決めた。

 鹿島はGK大橋が「前はFWが絶対に決めてくれる決定力を持っていて、守備もロングボールも後ろにそらさないで守ってくれる」とチームメートたちへの信頼を口にしていた。鹿島ジュニアユースは現在2チームを編成し、もう1チームは神奈川遠征中。その中でも全国大会級のトーナメントで決勝進出を果たした。優勝まであと1勝。生板は「決勝は負ける気無いし、優勝しか無い。もっと協力できると思うので協力して勝ちたい」と誓った。予選リーグから5試合連続無失点で決勝進出。決勝でも勝負強さを発揮して参加24チームの頂点に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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