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悔やむキャプテン、MF坂井大将「あそこで取っておかないと…」

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U-20日本代表MF坂井大将(大分)

[7.23 AFC U-23選手権予選第3戦 U-20日本 1-2 U-22中国]

 前半のシュートは0本。攻撃の形をまったくと言っていいほど作れなかった。思うように試合を進められなかったU-20日本代表は前半40分と同アディショナルタイムに中国にネットを揺らされ、前半だけで2点のビハインドを背負ってしまう苦しい展開に陥った。

 右サイドハーフの位置で先発出場したキャプテンのMF坂井大将(大分)は、「2トップと中盤の距離感があまり良くなくて、停滞する時間が長かった」と振り返る。対戦相手の中国は4-1-4-1のシステムを採用しているだけでなく、インサイドハーフの2人はボランチのMF市丸瑞希(G大阪)とMF原輝綺(新潟)をケアしようと距離を詰めてくるため、相手アンカーの周囲にはスペースが生まれていた。しかし、そのスペースを有効利用できず、効果的な攻撃へとつなげられなかった。

「前半を0-0で耐えれば後半は相手がバテると思っていた」と相手にも決定機を許さなかったものの、前半終盤に立て続けに失点を喫して2点のリードを奪われた。「何とかゼロに抑えたかったけど失点していまい、苦しい状況で後半を迎えることになってしまった」と悔しさを滲ませる。

 後半に入って「サイドを起点にして、斜めに動いてボールを受けられていた」と敵陣深くまでボールを運ぶ回数を増やし、同9分にはMF遠藤渓太(横浜FM)の得点で1点差に詰め寄る。勢いに乗ったチームは立て続けにゴールに迫る場面を創出したが、「1点取った勢いのときに、追加点を取れるチャンスはあった。あそこで取っておかないと…」と振り返ったように追加点は生まれず。中国に逃げ切りを許して1-2で敗れてしまった。

「『あれを決めていれば』という試合がこれまでにも多々あった。そういう試合は本当になくしていかないといけない。(U-20W杯決勝トーナメント1回戦の)ベネズエラのときみたいにCKだけで泣く試合があってはいけない。冷静に皆がやれれば良かった」

 引き分け以上でグループ首位を決め、AFC U-23選手権出場を確定させられた試合で痛恨の敗戦に声を落とした。

(取材・文 折戸岳彦)

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