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悪コンディションで見せた力強さと精度。荒木2G、安藤2Aの長崎総科大附が3-0発進!

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U-19日本代表FW安藤瑞季(3年)を中心に日本一を目指す長崎総合科学大附高は3-0快勝

[7.29 総体1回戦 徳島市立高 0-3 長崎総合科学大附高松島フットボールセンターピッチ2]

 29日、平成29年度全国高校総体 「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技が宮城県内で開幕。1回戦23試合が行われた。松島フットボールセンターピッチ2で開催された徳島市立高(徳島)対長崎総合科学大附高(長崎)戦はMF荒木駿太(3年)の2ゴールと右SB岩本蓮太(3年)のダメ押しゴールによって長崎総科大附が3-0で勝ち、東海大仰星高(大阪1)と戦う2回戦へ駒を進めている。

 前夜から降り続いた雨によって人工芝ピッチの上に水たまりもできていた悪コンディション。その中で長崎総科大附はU-19日本代表FW安藤瑞季(3年)を筆頭とした前へのパワーに加え、徳島市立・河野博幸監督が「ウチはプレッシャーの無いところでもミスしていたけれど、総附の子たちは勝負どころでしっかり繋いでいた」という技術の面でも差をつけて快勝発進した。

 前半8分、右CKを安藤が競ると、こぼれ球にいち早く反応した荒木が強く、正確な右足シュートを左隅へ突き刺して先制。さらに「分かっていても動き出しが速い。準備はしていたけれど気がついたら離されていた」(徳島市立・河野監督)という安藤が一瞬の動きでDFを引き離してボールを引き出し、FW西原先毅(3年)とともに前線でポイントを作っていたほか、荒木が中盤でボールを引っ掛けて一気に持ち上がるなど優勢に試合を進める。

 だが、徳島市立も10番MF小延将大(3年)がバイタルエリアで前を向いてDFを1人、2人振り切っていたほか、抜群のスピードを持つMF岡健太(2年)が右サイドを突いてクロスへ持ち込むなどチャンスが無かった訳ではない。だが、指揮官が指摘したように、いい形になりかけたところでのミスで波に乗り切れず、シュート数を増やすこともできなかった。

 逆に長崎総科大附は28分、右サイドの安藤がDFを引きつけて逆サイドの荒木ヘパス。これを受けた荒木が切り返しから技ありの右足コントロールショットを決めて2-0と突き放した。

 徳島市立はセカンドボールの攻防戦で健闘していたものの、攻撃に移ったところで長崎総科大附MF嶋中春児(3年)の迫力ある寄せで潰されてしまうなどサイド、PAへ運ぶ途中でミスが起きてしまい、仕掛ける場面が少ないまま。逆に長崎総科大附は後半も安藤や荒木のチャンスメークからMF中村聖鷹(3年)らがシュートへ持ち込んでいく。

 徳島市立はGK山本凌平(3年)の好セーブなどで食い下がったものの、長崎総科大附は31分に荒木の左クロスを安藤がコントロールし、最後は走り込んだ岩本が右足ダイレクトでシュートをゴールへ突き刺して3点目。相手の反撃を守備範囲広いGK湊大昂(3年)を中心に封じ、3-0で快勝した。

 長崎総科大附のCB田中純平主将(3年)は「今日は攻撃陣に助けてもらった」と感謝。そして、「結構ピンチになることもあった。明日は仰星なのであんな感じの守備では厳しい」と守備面について引き締めていた。ただし、荒木が「自分たちは前半こういう試合で2点取って後半3点取られて負けたりすることがあるので、最後まで集中して走りきることが目標」という中でしっかり無失点で勝ち切った。また、注目エース安藤は無得点に終わったが2アシストを記録し、安藤にマークが集中する中で荒木ら他の選手が決めるなどチーム状態は悪くない。チームの目標は日本一。この日やや甘さのあった部分を少しでも修正して、次は選手権4強の難敵・東海大仰星を突破する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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