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ケガから復活の市船MF桧山、躍動する元U-17代表が高精度クロスで先制アシスト

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市立船橋高MF桧山悠也。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[7.30 総体2回戦 東海大熊本星翔高 0-3 市立船橋高 みやぎ生協めぐみ野サッカー場Aグラウンド]

 半月板の負傷で長くピッチを離れていたMFが今、市立船橋高の中盤で躍動し始めている。MF桧山悠也(3年)は昨年、SBとしてU-17日本代表にも選出された経歴を持つ注目ボランチ。昨年のインターハイでは2試合に先発するなど優勝メンバーの一人となったが、ケガの影響によって選手権のピッチに立つことはできず、今季もシーズン開幕には間に合わなかった。

 それでもプレミアリーグの第1クール終了後の5月にピッチへ戻ってきたMFは、その万能性と技術力の高さを発揮して市立船橋の3ボランチの一角を奪取。この日は、身体の強さを活かして球際の攻防でボールを奪い取ると、精度の高いキックでチャンスメークしようとしていた。

 そして後半5分、右サイドから「いいポジションを取ってくれた」FW福元友哉(3年)の頭へピタリと合わせるクロスで先制アシスト。その後も強烈な右足ミドルやセットプレーなどでゴールを狙い続け、守備面でも良く走って相手の攻撃を遅らせるなどチャンスを作らせず、勝利に貢献した。

 チームがプレミアリーグEASTで前半戦最下位に沈む中、悔しい思いを持ち続けていた。「チームが勝てていない中で自分としても悔しさがありました。復帰したからにはチームに貢献しようというのがあった」。その思いをピッチで体現している。集中力を持続する部分など課題もあるが、自分の武器も活かしてもっともっと存在感を発揮することができる印象。本人も「キックっていうのは自分の武器だと思うのでキックで違いを作りたい」と意気込んでいる。

「去年優勝して、今年はプレミアで全く勝てていないので『市船無理なんじゃないか』という声もあると思うので、そういう声を見返して、自分らがここから冬に向けていいスタートというか、勝ち続けられるように。その第一歩だと思うので、勝ち癖つけて、これからプレミアの第2クールもそうですし、選手権とかにも繋げていきたい」

 進路のためにも重要なインターハイ。ケガに苦しんだ時期の分の思いも込めて、常に100パーセントに近いプレーをやり続け、チームにプラスアルファをもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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