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交代出場の流経大柏MF熊澤、「これ入ったらスゲーな」の一撃決めて決勝点!

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流通経済大柏高MF熊澤和希(右)が交代出場で決勝点。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.2 総体準々決勝 流通経済大柏高 2-1 長崎総合科学大附高 ひとめぼれスタジアム宮城]

 名将・本田裕一郎監督も「素晴らしいシュートでしたね」と賞賛する一撃だった。後半23分に同点に追いついた流通経済大柏高は、後半終了6分前の29分に勝ち越しゴール。GKのロングキックをMF近藤潤(3年)が右サイド前方のスペースへ落とすと、これを走りながらコントロールした交代出場MF熊澤和希(2年)が間髪入れずにPA外側から右足を振り抜く。

「ボールが浮いている状況で高い位置にGKが出ていた。トラップした時点でゴールが結構空いていたのでGK届かないかなと思って、打ったら入るなと思って打ちました」

 速いボールを蹴ることを意識していたというシュートに対し、クロスを警戒してやや前方にポジションを取っていた長崎総合科学大附高のGKが必死に対応しようとする。だが、上手くボールをかき出すことができず、そのままゴールイン。「自分でも打った瞬間びっくりして、『これ入ったらスゲーな』みたいな」と熊澤も自画自賛する好判断と高いテクニックによるファインゴールが流経大柏を決勝へ導いた。

 熊澤は交代出場した2回戦でゴールを決め、3回戦で先発出場したが、5-0で快勝したチームの中で結果を残すことができず。コンビネーションでDFを剥がす上手さと180cmの長身を併せ持つ元U-16日本代表MFにとってゴールは今シーズンを通して先発を確保するための大きな課題となっていた。

 だが、この日は後半21分に投入されると、空中戦で負けないことを意識すると同時に「入ったら自分がゴールとしっかりイメージできていました」。その中で決めたゴールは今後、自信に繋がるに違いない。

 昨年は1年生で登録メンバー入りし、決勝のピッチにも立ったが何もできないまま準優勝。「全国2位という形で凄く悔しくて今回は優勝するとチーム全体で一致している」中で自身は崩しにかかわるだけでなく、再びゴールを決めて、またチームに歓喜をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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