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レベルが違う…名古屋を変えた“24歳の怪人助っ人”「まだまだ出来る」

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MFガブリエル・シャビエルが名古屋の爆発的な攻撃陣をけん引している

[8.12 J2第27節 名古屋5-2松本 豊田ス]

 レベルが違うからと言ってしまえばそれまでだが、豊田スタジアムの高い観客席から見ると、ポジショニングの良さ、ボールタッチの柔らかさ、正確さが明らかに他の選手と違う。名古屋グランパスの攻撃を一段階も二段階も高みへと引き上げた逞しい顎ひげを蓄えた24歳の怪人。今夏加入したMFガブリエル・シャビエルが鮮烈な印象を残している。

 若くしてブラジルの1部クラブで10番を背負うほどの選手だったガブリエルは、7月18日に名古屋へのレンタル加入を発表。同21日に登録されると、同22日の京都戦ではいきなり先発デビューを果たして、来日初ゴールを決める活躍を見せた。

 そしてこの日も1点を先制した直後の前半35分に右サイドを抜け出してDF青木亮太、FW佐藤寿人と繋がった追加点を演出。後半6分には利き足とは逆の右でゴールネットを揺らすと、同21分の佐藤、同43分の青木のゴールではアシストを記録した。

 得点に繋がるプレーはほぼガブリエルを経由。ただハイパフォーマンスにも、背番号44は「自分の今日のパフォーマンスには満足しているけど、まだまだ出来ると思っている」と涼しげに言ってのけた。

 すぐにフィットできている要因は何か。「正直日本では言葉の面が弊害としてあるので簡単ではない」と話すガブリエルだが、チームメイトのサポートを要因に挙げる。「チームメイトがすごくサポートしてくれる」と感謝すると、「特にブラジル人選手たちのサポートは大きいし、寿人選手、青木選手、田口選手、楢崎選手はよく声をかけてくれる。自分のことをサポートしてくれる」とにこやかに話した。

 プレー面ではフットサルの経験が持ち味として発揮されている。ブラジルでは多くのサッカー選手が幼少期にフットサルでテクニックを磨いていることが多く、ガブリエルのプレースタイルもフットサルで作り上げられた。「ブラジルではフットサル経験者が多い。そういう意味では判断力の速さはサッカーにも生きているのかな」。

 Jリーグについても「すごくいいリーグ」とリスペクト。「もう少し点は取れたと思うが、大事なのは勝利すること。ただ次にはチャンスをものにしないといけない」と貪欲に話す24歳が、1年でJ1復帰を目指す名古屋のキーマンになろうとしている。

(取材・文 児玉幸洋)
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