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「混乱があった」交代直後に痛恨の失点…「崖っぷち」新潟は10試合未勝利

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新潟が痛恨の一敗

[8.13 J1第22節 大宮1-0新潟 NACK]

 重い敗戦となった。最下位アルビレックス新潟は16位大宮に0-1で惜敗。呂比須ワグナー監督の就任初戦となった5月20日の札幌戦(1-0)以来勝利はなく、直近10試合未勝利(1分9敗)。残留争いの直接対決に敗れ、呂比須監督は「大事な試合というのはみんなが分かっていた。残念な結果になってしまった」と声を落とした。

 試合は立ち上がりから拮抗した展開が続いた。スコアレスで迎えた後半16分には決定機が訪れ、 MFチアゴ・ガリャルドの右CKに飛び込んだMF矢野貴章が高い打点からヘディングで叩いたが、決定的なシュートはゴールマウスに入ったFW江坂任にかき出され、絶好のチャンスを逸した。

 すると、交代直後の“乱れ”を突かれた。後半27分、ボランチのMF磯村亮太に代えてFWホニが送り込まれると、ピッチ上の選手に混乱が生じた。その1分後に痛恨の失点。呂比須監督は「矢野(貴章)が右サイドバックに入って、(小泉)慶と(加藤)大が真ん中に入る」と交代の指示を出したと強調。しかし、指揮官の意図は選手に届いておらず、DF富澤清太郎は「誰がどこになるのか、声が聞こえてこなくて全然分からなかった」と率直に明かした。

「混乱があった。みんなに迷いがあってちょっと変な“間”ができた。誰がどこになるのかが分からなくて、そういう瞬間が生まれたときこそ危険だと分かっていながらの失点。終わったことなので仕方がないんですけど…」。悔しさをにじませながら言葉を紡いだ富澤は「体を投げ出してみんなで耐えていく中でどうにか一点を取りたかったけど、それでも一点が遠かった」と肩を落とした。

 終盤は怒涛の猛攻をかけた。途中交代のMF伊藤優汰やFWホニらがシュートを畳み掛けたものの、最後まで5バックに引いて守りを固める相手のゴールをこじ開けられず、2試合連続の無得点。最下位に沈むチームは22節を終えて2勝3分17敗。残留圏の15位札幌とは11差に開き、シーズンは残り12試合となった。「みんなに崖っぷちという気持ちはある。僕自身も、1試合でも負けたら終わるという気持ちでやっている」と話したのはFW河田篤秀。厳しい現実を受け止めるしかなかった。

(取材・文 佐藤亜希子)
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