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柳沢氏が“QBK”を11年越しに公式謝罪…ジーコは神対応

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元日本代表FWの柳沢敦

 Jリーグが夏休み特別企画として行った『ジーコおじさんの子ども電話相談』に、元日本代表FWの柳沢敦氏(現鹿島コーチ)が登場し、元日本代表監督のジーコ氏に2006年ドイツW杯・クロアチア戦でのシュートミスを謝罪した。

「サッカーの神様に答えられない質問はない!」と銘打ち、子どもたちのサッカーに関する疑問や質問に対し、ジーコ氏が答えるという形式で行われた同企画。冒頭からジーコ氏が的確なアドバイスで小学生の悩みを解決していく中、終盤に熊本FW巻誠一郎、そして大トリとして柳沢氏が登場した。

 柳沢氏は「鹿島アントラーズコーチ3年生です」と自己紹介し、ジーコ氏に指導者としてのアドバイスを受けていたが、話は徐々に柳沢氏の現役時代へ。「ずっとジーコさんにはシュートを教わってきて、基本の繰り返しをやらせてもらって、シュートはインサイドで正確に狙うんだって、口酸っぱく言われてきました」。柳沢氏は当時をこう振り返ると、「自分自身もそれを肝に銘じながらプレーしてきたなかで、ドイツのW杯のクロアチア戦で、なんであそこで俺はアウトサイドを出してしまったのかと。それが自分の中で一番の後悔です」と明かした。

 柳沢氏が話すのは、2006年6月18日に行われたドイツW杯グループリーグ第2戦のクロアチア戦(0-0)。初戦のオーストラリア戦を1-3で落としていた日本は決勝トーナメント進出に向けて勝ち点3が欲しい試合だったが、柳沢氏は後半6分に訪れた決定機を決め切れず。DF加地亮(岡山)の折り返しを無人のゴールに押し込むだけだったシーンについて、のちに本人が「急にボールが来たので」とコメントしたことで、それを略した“QBK”という言葉も生まれた。

 この場面を今でも後悔している柳沢氏は「ジーコさんにドイツのW杯が終わってから会えていなかったし、話もできていなかったので、この場を借りて、謝りたい気持ちがあります」と正式に謝罪したが、ジーコ氏は「いや、謝ることはなにもないよ。ああいうことは、サッカーには付き物だから。それよりも、ヤナギのキャリアを改めて振り返ってみると、本当に素晴らしい選手だったと感じる。そこまで成長してくれて本当にうれしく思っているよ」と、かつての教え子を賞賛している。

 ジーコ氏は最後に「ヤナギが身をもって体験したことを、直接若い選手に伝達できるのは素晴らしいことだよ。その経験を無駄にしないように、彼らに伝えてあげてください」とアドバイスすると、柳沢氏も「ジーコさんから学んだことは、本当に心の中に常にあります。ジーコさんから残されたことを常に継承していくということでクラブ全体もまとまっているので、これからも精いっぱい頑張っていきます」と、サッカーの神様からの金言を胸に刻んだ。

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