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[プリンスリーグ東北]逆転勝ちの尚志がプレミア参入戦進出!「欠かせない選手」MF坂下健将が値千金の同点弾!

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尚志高MF坂下健将は貴重な同点ゴール

[9.16 高円宮杯プリンスリーグ東北第17節 尚志高 2-1 山形ユース 尚志高G]

 16日に尚志高グラウンドにて「高円宮杯U-18サッカーリーグ2017プリンスリーグ東北」第17節が行われ、2位で勝ち点37の尚志高(福島)が3位で勝ち点34のモンテディオ山形ユース(山形)と対戦した。プリンスリーグ東北は既に前節、青森山田高セカンド(青森)が優勝を決めているが、Aチームがプレミアリーグ参戦中の同チームはプレミアリーグへ昇格できないため、2位チームにプレミアリーグ参入戦出場権が与えられる。尚志は勝つか引き分けでプレミアリーグ参入戦出場確定、山形ユースが勝つと最終節まで参入戦出場権争いがもつれるという条件での直接対決だった。

「引き分けでも良い、という条件が良すぎて、選手の足が前に出なかった」と尚志の仲村浩二監督が振り返った通り、堅守速攻を武器とする山形ユースに尚志の攻撃ははね返されてしまった。そして、山形ユースは0-0のまま迎えた後半34分、FW川俣大(2年)のクロスをMF吉田樹(3年)がファーサイドで折り返したボールをFW鈴木朝日(3年)がゴールに押し込み先制。あとはしっかり守れば良い、という山形ユースの術中に尚志ははまりかけていた。

 しかし、ここから猛攻を仕掛けた尚志は40分、途中出場のMF加瀬直輝(2年)が右サイドからクロスを上げる。低い弾道のボールに合わせたのは同じく途中出場のMF坂下健将(2年)。「思ったより後ろに来たボールでしたが、足を伸ばしてボールに当てたら運良く入りました」というシュートがゴールネットに突き刺さり、同点に。このまま引き分けでも参入戦進出の決まる尚志だが、勢いに乗って逆転する。

 41分、またも加瀬のクロスから、ファーサイドで受けた途中出場FW十鳥仁寛(3年)が、豪快なシュートを決めた。途中出場選手の大活躍によって2-1で逆転勝利した尚志が、文句なしでプレミアリーグ参入戦出場を決めた。

 チームをプレミアリーグ参入戦出場に導く貴重な同点ゴールを決めた坂下は、前々節の東北高戦、前節・遠野高戦では先発出場しており、2試合で3ゴールと絶好調だった。この日はベンチスタートとなったが、「監督に『途中から出るからにはゴールを決めろ、サッカーを楽しめ!』と言われ、ゴールを決めるのが自分のストロングポイントなので、決めるだけだと思った」と得点のことだけを考えてピッチに入り、見事結果を残した。

「自分が試合に出るには得点するしかないんです」と結果にこだわるアタッカーだが、元々はボランチだったという。「一個前のポジションにすることで体の小ささも補えて良さが出てきました。落ち着いていて勤勉。シュートはチームで一番上手で、今のうちには欠かせない選手です」と仲村監督も誉め称えた。

 3試合で4ゴール。しかもプレミアリーグ参入戦出場権獲得をかけたビッグゲームでゴールを決めた坂下は「選手権でも自分の得点で勝てるようにしたい」と強い意気込みを語る。「今年のチームはスタメンとサブで実力が変わらないので、サブの選手に『オマエらが決めるゲームだよ』と試合前に言っていました」と語る仲村監督。分厚い選手層で、7年ぶりのプレミアリーグ参入と高校サッカー選手権全国制覇を狙う。 

(取材・文 小林健志)
●2017 プリンスリーグ東北

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