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[プレミアリーグWEST]FW満田が2試合連続ハット!エース復調の広島ユースが暫定首位浮上

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サンフレッチェ広島ユースFW満田誠は2試合連続ハットトリックの大暴れ

[9.18 高円宮杯プレミアリーグWEST第13節 広島ユース 6-1 大津高 吉田公園サッカー場]

 高校年代最高峰リーグ『高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグWEST』は18日、第13節2日目を実施。2位・サンフレッチェ広島ユース(広島)と7位・大津高(熊本)の一戦は、FW満田誠(3年)のハットトリックなどによって6得点を奪った広島ユースが6-1で勝利し、暫定首位に浮上した。

 序盤から、ポゼッションで上回る広島ユースが主導権を握ったが、MF仙波大志(3年)が「最初から自分たちのペースでボールを回せてていたので、点が入る雰囲気があり、気が緩んでいたと思う」と振り返ったように、前半8分にはサイドの隙を突かれ、大津MF水野雄太(2年)に先制点を許した。

 広島ユースは失点後も後方からのパス回しでサイド攻撃を狙い続け、20分には右クロスのこぼれ球をFW明比友宏(3年)が決めて同点に追いついたが、以降は4バックと3ボランチの7人でブロック守備を徹底した大津を崩し切ることができず、1-1で前半を終えた。

 だが、後半からは疲れで足が止まった大津を尻目に、広島ユースの攻撃が加速。3分には、「ここ2試合は、プレーが良くなくて、監督から『次も良くなかったら、代表に行かせないぞ』と冗談交じりに言われていた」MF川井歩(3年)が連係から右サイドを破り、ゴール前に入れたクロスを明比が決めて逆転に成功する。ここからは「広島に来てから、九州のチームだけには絶対、負けたくないという気持ちでやってきた」と生まれ故郷のチームとの対戦に燃えるFW満田満が躍動する。

「身体が強くてボールを失わないし、ゴール前では泥臭い。満田クンを目標に頑張りたいなと思った」。中学時代の先輩、広島ユースFW満田で対戦を心待ちにしていたという大津MF水野がそう口にしたのも頷ける。この日、満田が見せたプレーは、大量得点を奪ったチームの中でも一際目立つモノだった。

 後半10分、満田は高い位置でボールを奪った仙波のパスからゴール前をフリーで抜け出し、ゴール右隅に決めて自身1点目をマーク。続く19分に生まれた仙波のゴールで4-1となると、ここからは攻めるしかなくなった大津の隙を突いた満田の鋭い突破とボールキープがより効果を発揮していく。

 31分には、川井の右クロスを中央の仙波が落とすと、落下点に入った満田が冷静に押し込みリードは4点差に。さらに満田は試合終了間際の48分にもMF松本大弥(2年)のスルーパスから、スライディングで合わせたシュートを決め、ハットトリックを達成した。直後にタイムアップの笛が鳴り、6-1で広島ユースが勝利。台風の影響でで今節の試合が順延となった神戸U-18との順位が入れ替わり、暫定首位に浮上した。

 満田はこの日の活躍により、得点ランキングの首位に浮上した。前期の序盤戦は、膝の負傷により欠場。「自分が戻ったら、チームを楽に勝たせるように頑張ろうと思っていた」と懸命にリハビリを重ねた結果、第6節のG大阪ユース戦で途中出場を果たした。当初は「身体が思うように動かず、難しかった」というが、夏休み明けの第10節・阪南大高戦でスタメンに復帰すると、今季初ゴールを含め2得点を記録。前節の東福岡高ではハットトリックを達成するなど、後期に入って調子を急激に上げている。

 満田の復帰はチームに波及効果も与えており、「得点数で負けないように頑張りたい」(仙波)と周囲も発奮。満田、仙波、明比の3人の破壊力は凄まじく、「3人とも2年生の時から試合に出ていたので、力ずくでも点が奪える自信はあるし、誠が帰ってきてからは、更に得点力が上がった」(仙波)。チーム総得点である33得点のうち、21得点を奪う3人の活躍は、プレミアリーグWEST連覇の鍵を握りそうだ。

 満田が視線に捉えるのも頂点のみ。「昨年、チャンピオンシップで負けているので、まずはあの舞台に戻りたい。今はまだ暫定での首位。ヴィッセルが負け続けるまで、自分たちは勝ち点を獲り続けるしかない。そのためには自分も点を獲り続けて、チームに貢献したい」と意気込んだように、今後も自らの活躍で勝利を引き寄せるつもりだ。

(取材・文 森田将義)

●2017プレミアリーグWEST

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