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ポドルスキ、日本でのサッカーの地位を問題視…浦和ACL制覇も「新聞の第一面は競馬」

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ルーカス・ポドルスキが日本でのサッカーの地位を問題視

 ヴィッセル神戸に所属する元ドイツ代表FWのルーカス・ポドルスキは、日本のサッカーに何が必要と感じているのだろうか。現在ドイツに帰国中の同選手は、ケルンのメディア『ケルナー・シュタットアンツァイガー』のインタビューで語った。

 今シーズンのJリーグを9位で終え、23日には天皇杯準決勝でセレッソ大阪に敗れた神戸。内転筋の負傷により、治療を兼ねて一足早くオフに入ったポドルスキだが、故郷であるケルンのメディアで日本での生活などについて報告し、その中で日本のサッカーについても語っている。

 サッカーの環境について問われたポドルスキは、「もちろん、ブンデスリーガほどプロフェッショナルではない。元代表選手としては、最高レベルを経験したんだ。でも、それを神戸に期待しているわけではないよ」と前置きし、次のように続けた。

「(クラブでは)たくさんのことを変えようと、多くを指摘した。それが求められているのでね。インフラはそれなりにしっかりとしているし、自然芝の練習グランドも2つある。ドレッシングルームに関しても、ケルンから知る環境に比べて劣ってはいない。(指摘したのは)どちらかと言えばディテールについてだね」

 神戸はこれからも海外の選手を獲得するのだろうか。

「そうは思わないよ。責任者たちには、優れた日本人に注目することを勧めた。ポドルスキ、あるいは(リオネル・)メッシを獲るだけではリーグに勝てない。(チームの)日本人選手がもっと上手くなければいけない」

 日本では野球や相撲も観戦し、相撲については「ものすごく面白かった。特に力士の髪型や衣装の準備が行われている様子がね。あっちでは(相撲は)ビッグイベント。あのように日本で伝統が守られていることは素晴らしいと思う」と語るポドルスキ。一方サッカーは、日本では他スポーツほど注目されていないという印象を受けた様子だ。

「最近、日本のクラブがAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制覇したが、新聞ではスポーツ面の4ページ目という扱いだった。スポーツ面の第一面は競馬だったんだ。そして、2ページ目、3ページ目と野球が続き、ようやく4ページ目に小さくACLの記事と白黒のチーム集合写真が載っていた」

「日本のリーグは眠っていると思う。間違った人たちが責任者となっている。たくさんのクラブは2002年W杯やその後に建築された新しくて素晴らしいスタジアムを持っている。試合にはある程度の観衆が訪れ、雰囲気も良い。日本のファンは本当に熱心な応援をする。でも、リーグは何を目指しているのかと聞きたい。マーケティングがないんだ。残念ながら代表チームも停滞気味のようだしね」

 インタビューでは日本のサッカーについて厳しい意見を口にしたポドルスキだが、日本での生活に馴染んでいることも改めて強調。また、ホームシックになることはあるか、との質問は「いや、ないよ。友人を恋しく思うことはあるけどね。出かけたり、何か食べに行ったりする日常は恋しい。でも大丈夫だよ。この道を選んだからには、ケルンが遠くて、ケルンの試合を見に行けないことを嘆くべきではない」と話している。

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