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父は元清水FW…清水JY田島、サッカーは「あまりやる気がなかった。恥ずかしかった」

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ユースでは「SB」で勝負したいと意気込んだDF田島詳基

[12.26 高円宮杯全日本ユース(U-15) 清水0-1鳥栖 味フィ西]

 横山貴之監督からは「日本一を決定させる試合」と気合を入れられていたというが、春のJFAプレミア杯覇者の清水エスパルスジュニアユースは、夏のクラブユース選手権覇者のサガン鳥栖U-15に0-1で敗れ、今季最後の戦いとなった高円宮杯を3位で終えた。

 U-15日本代表DF田島詳基は、ベンチで試合終了のホイッスルを聞いた。田島は9月に行われた静岡国際ユース(U-15)サッカー大会決勝のクラブアメリカ戦の前半に相手選手と激しく接触。右膝骨折の重傷を負った。高円宮杯に間に合わせてベンチ入りメンバーに復帰していたが、4試合で出場機会は訪れなかった。

 田島の父は、清水東高時代からスター選手だった宏晃さん。Jリーグ創成期に清水エスパルスでプレーし、横浜FCなどにも所属した。頻繁にメールなどでやり取りを続けており、右膝のリハビリ中は、「サブ組を盛り上げたり、怪我が治ったときにいいコンディションで出られるようにといったメンタル的なこと」をアドバイスしてもらったという。

 ただ「田島の息子」という肩書には当初、恥じらいがあった。サッカーについて「最初はあまりやる気がなかった。恥ずかしかった」といい、実際、2歳年上の兄は、父の母校でもある清水東高で野球をしているという。

 だが思い切って地元のチームに参加してみると楽しかった。そこからはサッカーにのめり込んだ。FWとして活躍した父とは違い、CBとして実績を積んでU-15日本代表に選ばれるまでに成長した。

 来年からはユースに昇格する。そこでは「SBで勝負したい」という。CBとして培った守備力に、父譲りの攻撃力が加われば、怖いものはない。

(取材・文 児玉幸洋)
●高円宮杯第29回全日本ユース(U-15)選手権特集ページ

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