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注目2年生、関東一GK北村海チディの冬は初戦で終戦「去年より緊張した」

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昨年の開幕戦で大活躍だったGK北村海チディだが、今大会は初戦で姿を消すことになった。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.30 全国高校選手権開幕戦 関東一高0-2佐賀東高 駒沢]

 あっという間に終わってしまった。大会注目GKの一人だった関東一高(東京B)の2年生守護神、北村海チディの冬の戦いは、開会式直後の試合で幕を閉じた。

 昨年も戦った開幕戦。昨年は先輩GKのアクシデントによって、後半14分にピッチに立った。公式戦の出場は2試合目。ビッグセーブを連発し、勝利に導いたが、緊張する間もなく終わったと必死でゴールを守り続けた。

 今季は正真正銘、守護神としての出場だった。予選でも圧巻のセーブを連発するなど、大会注目GKとして開幕戦のピッチに立った。しかし「去年より緊張した」という試合。前半は味方がチャンスを作りながらも無得点。スコアレスで折り返した後半6分にクロスをヘディングで合わされて先制を許すと、同14分にはミドルシュートを決められてしまった。

「あれだけ前半押していた中で後半の立ち上がりにいきなり失点してしまった。もっと立ち上がりのところでチームを引き締められるような声が掛けが出来ればよかったな。今年はインターハイのベスト8を越せるようにという具体的な目標を持っていたので、逆にプレッシャーになってしまったのかなと思います」

 失点シーンについては、「自分的には取れたと思っている」と振り返る。1失点目については、「自分のポジションが悪かった。ほんのちょっとですが、手の角度が違ったら触れられたボールだった」。2失点目についても、「中がごちゃごちゃしていて、ボールが見えなかったけど、今振り返ると、足をもう一歩で二歩でも運べていればなと思います。ちょっと手に当たっていたので」と反省した。

 ナイジェリア人の父を持つ北村。幼少期からドッヂボールが好きで、地元の浦和レッズの試合を見たときにGKの動きに魅了されてGKを始めたという。小学1年生の時に始めた時からGKで、「小2か小3の時はフィールドをやっていた」が、そこからはGKという生粋の選手だ。

 まだ2年生。「みんなが見て絶対入ったというボールを取れるようになったり、ビルドアップの場面でも両足を使って相手FWが困るくらいのそんな選手になっていきたい」と更なる成長を誓った北村は、「ここ最近は東京のタイトルを獲っている。とりあえず全部獲りたい」と悔しさを力に変えていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2017

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