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待望の一発に安堵…徳島内定の富山一FW坪井、東福岡戦は「3点取る」

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富山一のFW坪井清志郎(3年)は前半26分に先制点

[12.31 全国高校選手権1回戦 富山一高1-0東海大熊本星翔高 等々力]

 エースの一発に胸を撫で下ろしたのは本人だけではなかった。富山一高(富山)は前半26分にFW坪井清志郎(3年、徳島内定)が先制点。右サイドで仕掛けたDF松本楓大(3年)のクロスからDF高浪陸(3年)がフィニッシュに持ち込むと、こぼれ球を拾った坪井が右足でゴールネットを揺らした。

「最近、点を取れていなかったので、自分が点を取って勝ちたい気持ちは強かった」。そう安堵の表情を浮かべた坪井は今年のプリンスリーグ北信越で24ゴール、選手権予選でも5試合で17ゴールを量産。しかし、今月のプレミアリーグ参入戦では1回戦の瀬戸内戦(2-1)、決勝の三菱養和SCユース戦(4-1)といずれもノーゴールに終わり、4年ぶりのプレミアリーグ復帰に沸くチームの中で喜び切れずにいた。

 待ちに待った背番号10のゴール。これには大塚一朗監督も「チームとして坪井が点を取れたことは良かった。坪井もお調子者なので、点を取ったらまた波に乗るんじゃないか」と目を細める。チームは最少得点での辛勝。「いつもはしっかり決めるところでふかしたりしていた」と、いつもと違う緊張感をチームに感じていた坪井は「次はチームとして硬さも取れて、もう少しいい状態でプレーできると思う」と指摘した。自分自身、この日はシュート3本で1点。「決めるべきところで決めないと、この先は難しくなる」と話す視線の先には来年1月2日の2回戦・東福岡戦がある。

 今夏に出場した出雲大社杯では決勝で東福岡と対戦し、6-3で勝っている。大塚監督は「向こうが『是非リベンジしたい』と言っていたので、それだけは嫌だなと。当たりたくなかった」と冗談交じりに明かしたが、その試合で1ゴールを決めている坪井は「勝てばチームにとって大きな自信になる」と返り討ちを誓う。

「毎試合、2点ぐらい入れないと、目標の10点以上は取れない。(東福岡戦は)3点取ることを目標にして頑張りたい」。08年度大会で当時鹿児島城西高(鹿児島)のFW大迫勇也(現ケルン)が樹立した1大会最多得点記録の10ゴールに並び、それを超えるために自身に課したノルマは1試合2ゴール。この日、取り逃した1ゴール分も含め、東福岡戦ではハットトリックを目指す。

(取材・文 西山紘平)

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