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森保ジャパン、送り込んだ選手を信じた指揮官と期待に応えた選手たち

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U-21日本代表を率いる森保一監督

[1.16 AFC U-23選手権 U-21日本3-1U-23北朝鮮 江陰]

 先発総入れ替えで臨んだ試合となった。しかし、「勝つために戦える選手、勝てると思って選手を選んで試合に臨む」と北朝鮮前日に語っていたように、森保一監督の信頼を受けてピッチに立った選手たちは、しっかりと勝ち点3をつかみ取り指揮官の信頼に応えた。

 すでに決勝トーナメント進出を決めており、引き分け以上で首位通過が決まる状況で迎えた一戦。前半32分にセットプレーからDF柳貴博(FC東京)がネットを揺らして先制に成功すると、同43分には鮮やかな連係からMF三好康児(札幌)が追加点を奪取し、2-0として前半を折り返す。

 だが、後半に入ると試合の様相が一変する。試合をひっくり返そうとする北朝鮮の猛攻にさらされ、後半7分にはミスから失点して1点差に詰め寄られてしまう。その後も圧力を掛けられ続けたが、粘った。

「2-0になって後半押し込まれるのはサッカーではよくある展開。そこを耐えながら、追加点を奪う、勝利につなげていくことができれば、選手たちにとっても良い自信になると思って試合を見ていた」(森保監督)

 流れが悪い時間帯が続いたが簡単には交代カードを切らず、ピッチ上の選手たちが自らの手で困難を脱することに期待。すると、指揮官の思いが選手たちへと届く。後半27分、PA内で仕掛けたFW旗手怜央(順天堂大)が相手選手のファウルを誘ってPKを得ると、旗手自身が沈めてリードを再び2点差に広げ、そのまま逃げ切って3-1の勝利を収めた。

「結果、勝利にこだわってプレーしてくれたことは良かった。総入れ替えした中で、コンセプトを表現しようと選手たちがハードワークして、結果に結び付けてくれた」

 勝利をつかみ取った選手たちを称賛する一方で、「少しバタバタしたところもある」とも指摘。しかし、「勝ってすべて良しではなく、改善すべきところは改善する。勝利という成果と内容の課題を両方持って、次の戦いに臨めるのはチームにとってポジティブだと考えている」と課題が見えたことを前向きに捉えている。

 一段一段、階段を上っていこうとするチームは、19日の準々決勝でU-23ウズベキスタンと対戦する。

(取材・文 折戸岳彦)
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