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“植田2世”の声は「やってやろう、頑張ろうと思える」。大津の注目CB吉村が「NIKE NEXT HEROプロジェクト」で海外初挑戦

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“公立の雄”大津高(熊本)で力を磨くCB吉村仁志が世界に挑戦する

 “植田2世”が初めて世界に挑戦する。28日までのイタリア遠征をスタートした「NIKE NEXT HEROプロジェクト」海外遠征メンバーでは6人の2年生が参加。中でも注目の一人がCB吉村仁志(大津高)だ。

 登録183cmの長身を持つ吉村は今冬の選手権出場こそ叶わなかったものの、熊本県予選決勝(0-1)でも圧倒的な高さやダイナミックな守りを披露。先輩CB植田直通(鹿島)も背負った大津の5番を受け継ぐCBは、セットプレーからのヘディングシュートを含めて攻守において試合を決めることのできる存在だ。

 プレミアリーグWESTでは、対戦相手の監督に評価されて「NIKE NEXT HEROプロジェクト」ポイントを重ね、イタリア遠征メンバー入り。彼にとっては今回のイタリア遠征が初の海外遠征なのだという。20時間にも及ぶミラノまでの移動に「疲れました」と苦笑いしていたが、それでも外国人との対決に腕を撫している。

「どれくらいヘディングで勝てたり、自分の長所が通用するのか試したいです。体つきも日本とは違うと思うので、いい経験になると思います。大津の代表で来ている分、『大津、スゲーな』と言われるくらいのプレーはしなければいけない」。植田と同じ宇土住吉中出身。「小学校の頃からテコンドーとかで有名でした」という植田の後を追う形で大津へ進学した吉村は、植田と同じく圧倒的な高さを武器とする注目CBだ。

 “植田2世”と呼ばれることは自身にとって良いモチベーションになっているのだという。「どれだけ言われても、やってやろう、頑張ろうと思える」。コーチ陣も前向きなメンタリティーを評価するCB。まだまだコーチ陣から指摘されることが多く、植田との間に大きな差があることを認めるが、今は大きな差があっても、地道に少しずつ先輩の背中に近づいて行く意気込みだ

 今回のイタリア遠征はチームメートのほとんどが自分よりも経験値も、技術力もある選手。インテルアカデミーと対戦する練習試合でもどこまで通用するか、未知数だ。それでも、「できないとかじゃなくて、失敗しても何でもがむしゃらに。植田直通選手も下手くそと言われていたけれど、自分に自信を持って頑張って、今はA代表で頑張っているので、見習って自信を持ってがむしゃらにやっていきたい」

 まだ代表歴はない。だが今回、U-19日本代表の秋葉忠宏コーチも帯同しているイタリア遠征で強烈なアピールを目指す。初の海外、外国人との対戦で関係者を驚かせるようなプレーをして、自信も深める。
 
(取材・文 吉田太郎)

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