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[新人戦]苦戦を「良い経験」に修正した大津、九州準決勝を4-0で突破!

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大津高MF松原亘紀は3得点に絡む活躍を見せた

[2.19 九州高校新人大会準決勝 宮崎日大高 0-4 大津高 宮崎県総合運動公園補助球技場]

 平成29年度第39回九州高校(U-17)サッカー大会(九州高校サッカー新人大会)準決勝が19日午後に行われ、3年ぶりの優勝を目指す大津高(熊本1)が宮崎日大高(宮崎2)に4-0で快勝。大津は20日の決勝戦で東福岡高(福岡1)と戦う。

 大津は19日午前に行われた大分工高(大分2)との準々決勝で苦戦。後半20分からの3得点で逆転勝ちしたものの、雨中で苦しい戦いを強いられた。ただし、古閑健士監督が「大分工業との試合で苦しんだことは良い経験でした。当たり前のことがキチッとできていなかったので、もう一回原点に帰ろうと」と説明したように、一つひとつのパス、守備の部分からやるべきことを徹底。予選リーグで苦しめられた宮崎日大との再戦では、前半から相手を飲み込むような試合をして見せた。

 前半13分、大津はMF松原亘紀(2年)と右SB西原大地(2年)のコンビネーションからクロス。これをFW奥原零偉(2年)がゴールへねじ込んで先制点を奪う。直後の15分には「(福島)隼斗と(吉村)仁志とかヘディング強い選手がいてそこへ自分は出せば決めてくれるので、しっかりと自分がいいボールを蹴ることを心がけている」という松原の左足CKからファーサイドの福島が豪快に頭で決めて2-0と突き放す。

 止まらない大津は23分にも右サイドを突破した松原のクロスを「県大会で結果を残して自信に繋がっている」(古閑監督)というMF樋口堅大(1年)が右足でゴール。宮崎日大中出身の1年生が、宮崎日大相手に“恩返し”の一撃を決めて3-0とした。

 地元・宮崎日大は、激戦区となった予選リーグ第1ブロックで神村学園高(鹿児島1)や筑陽学園高(福岡2)を上回って2位に入り、準々決勝で龍谷高(佐賀1)を3-0で初の4強入り。南光太監督が「(強豪との)真剣勝負ができることは大きい。この子たちは凄く成長できている」というチームは、予選リーグの大津戦で光るプレーを見せていたレフティー・MF日野翼(2年)を起点に、MF川元翔太(2年)とMF福留龍磨(1年)の両翼やFW三島光貴主将(2年)の攻撃力を活かしてカウンターを狙う。だが、連戦の疲れと相手に警戒された中で攻めきるシーンを増やすことができない。

 対する大津は「ヘディングでは絶対に負けない自信がある。セットプレーでも負けない自信がある。試合でも『ボール、来い』くらいの気持ちでやっています」というCB吉村仁志(2年)が空中戦で圧倒的な高さを見せていたほか、中盤での好守光る福島中心に無失点。メンバーを入れ替えても質の落ちない大津は、後半も準々決勝で同点弾の交代出場FW大崎舜(2年)が迫力のある突破を見せ、FW大竹悠聖(2年)が献身的に動き回るなど、各選手がゴールを目指してグイグイと前に出てくる。

 そして、20分には中盤でインターセプトした福島がそのまま持ち上がってスルーパス。これを交代出場のMF高見柊真(2年)がドリブルからの右足シュートで決めると、その後も攻め続けて4-0で快勝した。

 大津の松原は「入りの部分、全員で声をかけて、前からプレスをかけて、ハマって点も獲れたので良かった」と振り返る。準々決勝で出ていた課題を修正して快勝。次は昨年の新人戦九州大会3位決定戦で勝利したあと、プレミアリーグWESTで2敗している東福岡へのリベンジマッチとなる。

 松原は「東福岡は大津のライバルというか、自分も東福岡は意識しているので明日倒したい」と語り、吉村も「自分たちのサッカーをしたら結果はついてくるし、点数を取られても怯むことなく前からガンガン行きたい」と気合十分。昨年、下級生中心のメンバーでプレミアリーグや各公式戦を戦い、今年への期待値高い大津が進化した姿を示して、まずは九州タイトルを獲得する。

(取材・文 吉田太郎)

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