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比較されることが嫌だった兄は今では尊敬でしかない…DF深井祐希「北海道から見返したい」

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“デンチャレ”は3試合フル出場だったDF深井祐希

 いつも兄の背中を追いかけてきた。DF深井祐希(北海道教育大学岩見沢校新4年=北海道大谷室蘭高)の2歳年上の兄は、北海道コンサドーレ札幌でプレーするMF深井一希。中学校までは一緒のチームでプレーした。

 ただ中学卒業後の道は別々だった。兄・一希が札幌のユース、そしてそのままトップチームに昇格したのに対し、祐希は北海道大谷室蘭高、北海道教育大学岩見沢校に進学した。

 最初は比較されるのが嫌だったが、札幌のユース、そしてトップチームへと昇格した兄は、今は尊敬する存在でしかないという。「ポジションは違うけど、2個違いで直接見れたので、技術の差は感じていた。だから気持ちで負けないようにと思っています」。

 今でも頻繁に連絡を取り合い、プレーなど様々な面でアドバイスをもらっている。「毎年のように靭帯を切っているけど、全然落ち込まない。僕の方が負けず嫌いを表に出しちゃう。プレーでも考え方でも、かなり差があると思っています。すごく尊敬しています」。

 キャプテンシーは祐希の特長でもある。高校時代も主将を務め、大学でも最終学年となる今季は主将を務めることになっている。そして今月16日から行われたデンソーカップチャンレンジサッカー熊本大会では、北海道・東北選抜チームの主将として出場。3試合全てでフル出場した。

 結果は関西選抜にPK戦で敗れると、中国・四国選抜にはPK戦で勝利したが、最終戦の全日本大学選抜戦は2-3で競り負けた。「詰めの甘さが出た」。またも跳ね返された壁。ただ北海道や東北の学校が、全国の大会でやれないとも感じていない。「北海道の学校は格下と見られがちなので見返したい」。自身にとっても勝負の年。歴史を作る年にする。

(取材・文 児玉幸洋)
●第32回デンソーカップチャレンジサッカー熊本大会特集

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