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プロ初先発も悔しさあらわ、19歳DF小田逸稀「試合に出たぐらいで満足していたら…」

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左サイドバックでプロ初先発を飾った鹿島DF小田逸稀

[3.13 ACLグループリーグ第4節 鹿島1-1シドニーFC カシマ]

 プロ初先発の喜びよりも、勝てなかった悔しさのほうが大きかった。昨季、東福岡高から鹿島アントラーズに入団したDF小田逸稀が左サイドバックで先発。ルーキーイヤーの昨季も天皇杯2試合に途中出場していたが、この日がプロ2年目にして待望の公式戦初先発となった。

 序盤から積極的なオーバーラップを見せ、1対1の守備でも体を張った。前半27分には左CKからMFレオ・シルバがショートコーナーを選択。PA左角の位置で受けた小田は右足でクロスを供給し、相手のクリアミスをFW金崎夢生が頭で押し込んだ。

 先制点の起点となるクロスに「イメージどおりのボールを蹴ることができた。それが得点につながったのですごくうれしい」と顔をほころばせたが、失点シーンに話が及ぶと、表情は一変。1-0で迎えた後半25分、鹿島の右サイドのスペースを突かれると、DFルーク・ウィルクシャーのピンポイントクロスからFWマット・サイモンに自身の頭上からヘディングシュートを叩き込まれた。

「クリアするのは難しい状況だったけど、そういう状況にさせないことが大事だと思うし、左で奪えずに右に持っていかれた。ああいう状況になる前に防げたかなと反省している」。そう唇を噛んだ小田は後半37分に途中交代。チームもそのまま1-1の引き分けに終わり、「鹿島アントラーズは勝たないといけないチーム」と悔しさをにじませた。

「試合に出たら勝利を求められるチーム。試合に出たぐらいで満足していたらファン・サポーターも納得してくれない。悔しさが大きい」。プロ初先発という大きな一歩にも満足せず、「マークのポジショニング、前線を動かす声、クロスの質が今日の課題だった。1対1で仕掛けるところは良かったと思うし、そこは継続したい。連戦でまたチャンスはあると思う。次は自分が出て勝てるように頑張りたい」と前を向いた。

(取材・文 西山紘平)

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