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[MOM2443]高川学園DF田近洸貴(2年)_増量、そしてピケのように。進化する攻撃的CB

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この日、高川学園高のゲーム主将を務めたCB田近洸貴

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.16 中国高校新人大会1回戦 瀬戸内高 2-3 高川学園高 東広島運動公園陸上競技場]

 山口の名門、高川学園高にとって欠かせない存在だ。CB田近洸貴(2年)は国体や選手権での活躍も光ったDFリーダー。最上級生になった今年は身体が一回り大きくなり、ピッチでまた進化を示している。

 読みが鋭く、タイミング良くボール奪取。江本孝監督が「危険察知力が凄くある」というDFは瀬戸内高との強豪対決でも危険の芽を消し続け、決定的なシュート、クロスをブロックしていた。終盤でも集中力を切らさずにスライディングタックル一発で相手アタッカーを仕留めるなど、貢献度大のプレー。加えて前半18分にはCKのこぼれ球から同点ゴールを決め、後半には2度もインターセプトから豪快な中央突破で敵陣PA付近まで持ち上がるなど攻撃面でもインパクトを残した。

 相手のスピードある攻撃への対応について納得はしていなかったが、まずは初戦突破。「僕自身はカバーリングだったり、サポートは得意なので明日もできたらいいと思います」とすぐに切り替えて、準々決勝でも勝利に貢献することを誓っていた。

 全国トップレベルのFWたちと戦える身体づくりを進めている。1月の選手権終了後から体重は2~3kgも増加。週3回行われるチームのウェートトレーニングに加え、食事の量を増やして見るからに一回り大きな身体を手にしている。

 体作りのきっかけは選手権2回戦。「長崎総附とやって安藤瑞季選手に当たり負けしていた。強かったです」と振り返るように、C大阪入りした長崎総合科学大附高FW安藤瑞季と対戦し、全国トップレベルのFWに勝つため、肉体改造することの必要性を実感した。その成果は上々。身長は170cmほどと決して大柄ではないが、最近では当たり負けしなくなったという。

 加えて先輩からの「ピケみたいに選手になれば、もっとできるんじゃないか」というアドバイスもスペイン代表CBジェラール・ピケの動画から学びながら実践中。元々攻撃が好きでボランチ、SBでのプレーを志望するDFは上に行くための新たな挑戦の成果を今年、結果という形で示す。

(取材・文 吉田太郎)

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