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ハリル前監督は涙こらえ…通訳は嗚咽「私をゴミ箱に捨てた」

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通訳の樋渡群氏とともに報道陣に対応したバヒド・ハリルホジッチ前監督

 日本代表監督を解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏が21日午後、羽田空港着の航空機で来日した。大勢の報道関係者が待ち受ける中、短時間ながらメディアに対応。涙を隠すように途中からサングラスをかけ、一言一言を噛み締めるように言葉をつないだ。

「日本に来るのはいつも喜びを持っているが……」。代表監督のときからハリルホジッチ氏の通訳を務め、“二人三脚”で闘ってきた樋渡群氏が通訳の途中で言葉に詰まった。涙をこらえ、嗚咽を漏らす。ハリルホジッチ前監督も、報道陣の前に姿を見せた際に外したサングラスをもう一度かけ直した。

 十数秒間の沈黙のあと、「今回の状況はちょっと特別なもの。45年間、フットボールに関わっているが、本当にこのフットボール人生は難しいものになっている。何が起きているのか、まだ理解できていない。真実を探しに来た」と、樋渡通訳は必死にハリルホジッチ前監督の言葉を訳した。

 サングラスの奥には光るものがあったのか。「私をうんざりさせるような状況に追いやり、私をゴミ箱に捨てたような状態。私の誇りを傷つけるようなところは戦わないといけない。このような対応をされると……。特に日本という素晴らしい国で。日本という社会はお互いを尊敬し合い、リスペクトする文化だ」。W杯本大会を2か月後に控えたタイミングでの電撃解任。ハリルホジッチ前監督は怒りと悲しみをまじえ、心の叫びを言葉に変えた。

(取材・文 西山紘平)

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