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皇帝の違反、もみ消し公務員失職

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[ベルリン 29日 ロイター] ドイツ1部リーグ、バイエルン・ミュンヘンの会長フランツ・ベッケンバウアー氏のスピード違反をもみ消したとして、ドイツの公務員が失職した。関係当局が29日明らかにした。

 上級交通監視官だったこの男性は、復職を求めてミュンヘンの裁判所に申し立てていたが、裁判所側はこれを却下した。

 男性は、地元交通警察に勤務する2人の交通警察官とともに、スピード違反を犯したベッケンバウアー氏が1カ月の免許停止処分を受けずに済むようにもくろんだ。

 ベッケンバウアー氏は2005年、ミュンヘンで制限速度を40キロオーバーして運転しているところを撮影されたが、この3人は当時、同氏の車を交通警察官が運転している車であるとみなして違反を見過ごそうとした。

 しかし市の職員が、車を運転していたのがベッケンバウアー氏と気づき、3人の計画が明るみに出た。

 2人の交通警察官はその後解雇された。上級交通監視官は、この2人のうちの1人にだまされたと主張したが、裁判所は男性が仕事を継続するのには不適切だとして、男性の申し立てを却下した。

 ミュンヘン市当局の広報担当者は、本件は時効が成立しているために、ベッケンバウアー氏が起訴されることはない、と話した。

<写真説明>3月29日、ドイツ1部リーグ、バイエルン・ミュンヘンの会長フランツ・ベッケンバウアー氏(写真)のスピード違反をもみ消したとして、ドイツの公務員が失職した。昨年12月撮影(2007年 ロイター/Karoly Arvai)

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