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ブンデス2部で自信を積み上げ、初のW杯へ…FW原口元気「短期決戦のほうが得意」

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自身初のW杯に臨もうとしている日本代表FW原口元気

 満足に出番を得られなかったヘルタ・ベルリン時代を経て、レンタル移籍で訪れたデュッセルドルフをブンデスリーグ2部制覇に導いた日本代表FW原口元気。試合感覚を蓄えてロシアW杯に臨もうとしているが、「やるべきことはこれまでと変わらない」と強調した。

「自分は全然変わらない。チームの雰囲気が変わっただけ」。西野朗監督が就任して初めての代表合宿。初日のトレーニングに参加した原口は落ち着いた様子で口を開いた。今後の展望を問われると「活動はW杯まであるけど、まずは日本での1クール」と一言。いまは30日のキリンチャレンジ杯ガーナ戦に集中していく姿勢を示した。

 今季はドイツで過ごす4年目のシーズンだったが、序盤は苦しい日々が続いていた。各国代表が居並ぶポジション争いに敗れ、途中出場での出番が続くと、初先発初アシストを記録した翌週の試合で一発退場。その後はほとんど出番を得ることなく、今年1月にデュッセルドルフへ期限付き移籍することとなった。

 だが、新天地で過ごした半年間は、見違えるような輝きを放っていた。半年先に来ていたFW宇佐美貴史とのコンビでチャンスを量産し、持ち味のハードワークとドリブルで好調のチームを牽引。1ゴール3アシストという結果以上の貢献を果たし、信じて招いてくれたチームをブンデス1部昇格、2部優勝に導いてみせた。

 そんな活躍には、西野監督も期待を寄せている様子。囲み取材に応じた指揮官は、宇佐美と共に「彼らの魅力はフィニッシャーであること。代表でも、ゲームを作る役割だけでなく、相手ゴールの近くでプレーしてもらいたい」と“結果”に関わるような役割を求める姿勢を示した。

 当の原口はそんな言葉について「まだ話をしていないので分からない」とぼかしたが、「自分に求められたものを表現することが大事」と繰り返し述べ、役割をまっとうする構え。ロシアW杯までは残り1か月しかないが、「このレベルの選手なら、みんなうまく合わせられる」とコンビネーションにも不安はないようだ。

 すなわち、集中すべきは「自分の準備をして、それを表現すること」。初めて迎えるW杯だが、「自分は短期決戦のほうが得意」と結果を残す準備はできている。「経験がありますから、どういう時に落ちて、どういう時に上がって行くかは分かります」。W杯最終予選4連発という記録をつくった27歳は、上昇気流に乗ったままロシアに乗り込もうとしている。

(取材・文 竹内達也)

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