beacon

本田と議論かわした長友「もっと走って、もっとミスを減らして」

このエントリーをはてなブックマークに追加

ランニングするDF長友佑都

 盟友にも忌憚なく意見した。8日のスイス戦(0-2)後、「僕を含めて、もっと走れないのかなと。相手より走れなかったら、クォリティーで負けているんだから勝てない」と話していた日本代表DF長友佑都(ガラタサライ)。10日の練習後の取材対応では、試合の映像を見直したことを明かし、「単純にクオリティーでも劣るし、走れているかと言ったら走れていない」とあらためて指摘した。

「戦える体があって、走れる足があって、そこに経験がプラスされてやっとチームに貢献できる。経験だけではチームを勝たせることはできないし、戦えないと、走れないと、チームは勝てない。僕らベテランと言われている選手がどれだけ戦えたのか、どれだけ走れたのか」

 自戒を込めて厳しい言葉を並べた長友はMF本田圭佑とも議論したという。「自分自身を見てももっと攻守にやれることはいっぱいあるし、(本田)圭佑もまだまだ走らないといけない。『もっとミスを減らしてくれないとチームも勝てない』ということは圭佑とも話した」。トップ下で先発した盟友にハッキリと“ダメ出し”した。

「彼自身がもっとパフォーマンスを上げてもらわないと。もっと走って、もっとミスを減らして、得点に絡んでもらわないとチームは勝てないし、僕らが出ている意味もなくなる。僕もこないだの試合で何ができたか。得点にも絡めていないし、いいクロスも上げられていない。ベテランと呼ばれる選手がもっと走って戦わないと、経験も生きない。“だったら若い選手でいいでしょ”となる」

 W杯メンバー23人の平均年齢は史上最高齢の28.26歳(本大会初戦時)。SNS上では「年功序列」「おっさんジャパン」などと批判の声も挙がった。自身のツイッター(@YutoNagatomo5)に「年齢で物事判断する人はサッカー知らない人」と投稿し、“炎上”も経験したからこそ、ピッチ上のプレーで周囲を納得させるしかないが、それだけのパフォーマンスを見せられていないことも理解している。

「もっと僕たちが若い選手より戦えないと、走れないと。プラス経験があるからチームは良くなっていくわけで、経験だけでは勝負できない。サッカーはそんなに甘い世界じゃない」。本番前に自分たちの存在意義を示すチャンスは12日のパラグアイ戦(インスブルック)しかない。

「このままだと普通に3戦全敗もあり得るし、相当な危機感を持って、練習でも引き締めるところは引き締めないといけない。やらないといけないことはたくさんある」。その一つが走ることであり、戦うこと。「戦術どうこうの前に戦えているか。魂を持って、一人ひとりが戦って、走れているか。みんな甘さがあるし、自分自身にも甘さがあると思う。戦術も大事だけど、それは一つの逃げなのかなと。相手より走る、戦う。そこを見せたい」。長友はそう力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

★日本代表など参加32チームの最新情報をチェック!!
2018W杯ロシア大会特集ページ
★全64試合の日程&テレビ放送をチェック!!
2018W杯ロシア大会日程&TV放送

TOP