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2アシストの188cmFW栗原イブラヒムジュニア「良い課題のお土産がたくさんできました」

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前半36分、U-17日本代表FW栗原イブラヒムジュニアは突破から、並走するMF岩本翔(左)のゴールをアシスト

[7.16 国際ユースin新潟第3節 U-17日本代表 2-1 U-17新潟選抜 デンカS]

「スローインからあそこで2人、自分の力強さ活かして入れ替われた。ああいうプレーをみんな求めていると思うし、ああいう感じで点を獲れるのが一番楽。ああいうプレーをもっとできたらもっと怖い選手になる」

 U-17日本代表の188cmFW栗原イブラヒムジュニア(三菱養和SCユース)は、MF岩本翔(G大阪ユース)の先制点をアシストした前半36分のようなプレーをより増やすことを誓っていた。

 U-17新潟選抜のハイプレスを受ける形となったU-17日本代表は前半、なかなか思うようにボールを動かすことができなかった。だが、30分頃から慌てずに後方で丁寧にボールを繋ぐなど徐々にリズムを掴んでいくと、栗原のビッグプレーを起点に先制点を奪う。

 左スローインを受けた栗原は力強いターンでDF2人と入れ替わるように突破。ゴール方向へのドリブルから右側を並走する岩本へパスを通す。これを受けた岩本が右足シュートをゴール左隅にねじ込んだ。188cm、76kgの恵まれた身体を活かしたプレー。「もっとできたら」という動きで先制点をアシストした栗原はこの日、シンプルに自身の頭を狙った攻撃が増える中で制空権を握り、後半35分にはカウンターからのポストプレーで左SB下川太陽(C大阪U-18)のゴールを再びアシストした。

 攻撃の組み立てにかかわったりすることは得意としている部分。今大会でも幾度かそれでチャンスに絡んだ。ただし、それだけでは怖いFWになることはできない。「組み立てが巧くできるのはいいけれど、190cmの選手が一番前で仕事しなければいけない。最後、ゴール前にパワーを持っていく。そういうところが物足りない」。今回、ワールドカップの大半をオンタイムでテレビ観戦したというFWは、世界トップレベルの選手たちが見せていたスペースに大胆に走り込んでいく動き、勝負を決める場面で身体を張ったプレーができる選手になる必要性を口にしていた。

 今回の国際ユースin新潟ではクロアチア戦でキャプテンマークを巻いた。今までは上手くいかない試合展開の中で人任せにしていた部分があるという栗原は、キャプテンを務めたことで「責任感とか、最前線から自分が引っ張るようなメンタリティーをもっとやらなきゃいけない」と感じたという。所属する三菱養和SCユース、そして代表チームでもより責任感を持ってプレーすること。それを含めて「良い課題のお土産がたくさんできました」という大型ストライカーが、レベルアップしてまた代表チームに戻ってくる。

(取材・文 吉田太郎)

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